蟹工船からは勉強では脱出できない

 下請け技術者が乗る「現代の蟹工船」は必ず沈む、辛い仕事を捨てDX人材になれという記事を読んで、違和感を持った。下請けを現代の蟹工船といいながら、そこから脱出するには、勉強だというのだ。でも、勉強では脱出できないだろう。
 実績のある技術者は、転職という脱出方法がある。でも、実績がないと難しい。勉強では、実績はつかない。では、どうすれば、実績を積めるのだろう?下請け企業での実績とは何なんだろう?難しい話である。

配線にトランジスタを使わないFPGA

 FPGAにブレークスルーか、ビア・スイッチで論理回路面積を1/10未満には、実現すれば、確かにブレークスルーである。
 従来のFPGAは、配線にトランジスタを使ってきた。論理回路にもトランジスタを使っているので、要は、配線にも論理回路にもトランジスタを使ってきたわけだ。この配線にトランジスタを用いずに、不揮発性のビアを使うことで、大幅に面積を小さくできるらしい。
 FPGAで配線が占める領域は、意外に大きい。昔、ザイリンクスのFPGAで、設計した回路が配線できずに困ったことがある。FPGAが登場したばかりのころは、論理回路と配線領域の関係を適切に設計できていなかったのである。FPGAのメ0-カーにすれば、カタログスペックは論理回路数である。限られたトランジスタを、配線領域ではなく、論理回路に振り分けたいと思うのも当然のことだ。でも、配線領域をケチると、結局は使いものにならない。次のバージョンでは、配線領域を増やしました、という宣伝をしていた。まあ、20年以上前の話だ。

ホワイトボックススイッチとネットワークOS:PCのようになるのかなあ?

 “無印”ネットワークスイッチ流行の兆し?は、技術動向として面白い。ネットワーク機器は、従来から、機器メーカーからハードウエアとして販売されてきた。ところが、ホワイトボックススイッチというのがあって、ネットワークOSをインストールしない状態で、ハードウエアだけ作るメーカーがあり、その上にネットワークOSをインストールして出荷するということが徐々に広がっているようだ。しかも、ここにも、Linuxが進出している。
 2層のスイシングHUBであれば、その処理は単純で、基本的にはハードウエア主体の機器である。ところが、3層以上になると、とたんにソフトウエア主体になってしまう。
 さらに、SDNのような技術が、ネットワーク機器をソフトウエア寄りにしてしまう。
 PCも、初期の頃は、ハードウエアメーカーが独自にOSも作り、製品化していた。それが、マイクロソフトの登場によって、ハードウエアとソフトウエアの開発が分離された。PCは、それが良い方向になって、技術開発が加速した。
 ネットワークは、どうなるんだろう。ハードウエアとソフトウエアの開発が分離によって、技術開発が加速するのかどうかがポイントなんだろう。

大企業がスタートアップとの関係

 大企業とスタートアップの協業、問題は大手の「知財クレクレ病」という記事を読んで、まあ、そんなこともあるだろう、という認識だ。たぶん、新事業をやろうとしている担当者は、スタートアップとの関係をいい関係にしたいと思って仕事をしているだろう。なぜなら、現場での会社関係は、実際には、人間関係だからだ。当然、ビジネスなので、シビアにもなる。でも、だます、ということは思わない。そんなことをしたが最後、担当者としての自分の評判に跳ね返るからだ。会社の決定であっても、現場から見ると、あの人は信用できない、になってしまう。
 大企業の問題は、おそらくは、現場での人と、経営層の金とが乖離していることにあるのだと思う。人の顔を見て仕事していれば、だまそうという発想には絶対にならない。

弁当販売員からテレワークの有無を聞かれた:いろんなところに影響あるんだなあ

 昼食は会社の前に売りにくる弁当屋から購入している。その販売員から、テレワークやりますか?と聞かれた。確かに、全面的にテレワークを実施している会社が多いビルの前で弁当を売っても売り上げにはならない。こんなところにも、影響があるんだなあ、と実感した。