うるう日処理をしていないミス:本番環境で、こんなことがあるの?

 「うるう日」設定ない機器がエラー、4県警で免許証作成でシステム障害…スギ薬局も一時精算できずというのは、信じられないような初歩的ミスだ。西暦で4で割り切れる年はうるう年である。まあ、付帯条件があって、西暦年号が100で割り切れて400で割り切れない年はうるう年ではないのだが、こんな例外は2100年までやってこないので、普通のシステム開発では考える必要はない。まあ、それ以前に、うるう年がどうかを判定するライブラリー関数は用意されているはずなので、そもそも、うるう日があることさえ意識すればいいはずである。かつ、テストだって簡単だろう。ということを考えると、このミスは、うるう日があることを仕様に入れていないことが最大の問題である。かつ、テストする側も気づかなかったという本当に初歩的なミスだ。なんか信じられない。

ネットワークの輻輳の問題:昔から問題だったが・・・

 19都府県警の運転免許証発行でシステム障害、共通システムで回線輻輳が原因かによると、運転免許証発行での障害の原因はネットワーク回線の輻輳だったらしい。40年以上も前、大学でネットワーク関連の勉強をしていた時も、輻輳はネットワーク技術の大きな課題の1つであった。輻輳という漢字はその時に知った(今でも、読めても書くことはできない)。40年たっても、やっぱり課題の1つであるということは、当分は解決できない本質的な問題なのだなあ、と思う。

東芝がロームに助けてもらう?

 ロームが資本提携も視野に東芝の半導体事業との協業へ、売上高合計は1兆円規模というニュースはなかなか衝撃である。東芝は、トランジスタ時代から大手の半導体メーカーだった。私は、マイコンは、もっぱら日立を使っていたが、トランジスタとかダイオードなどは、東芝を使っていた。今でも、ロジックICを提供している数少ないメーカーである。その東芝が、ロームからの資本提携を受けなければないないかもしれないというのは、どうしたものだろう。東芝の半導体は、今でも独自の地位を占めている。フォトカプラなどは、東芝以外を使ったことはない。経営者の罪は重いというしかない。

アルテラ社がインテル社から独立

 新生アルテラが再誕、インテルからの独立で「FPGAだけに専念できる」によると、インテル社に買収されたアルテラ社が、再びインテル社を離れて、アルテラ社として独立するという。最初、アルテラ社がインテル社に買収されたときは、いい関係だと思った。1つは、インテルの製造技術を使って、高集積のFPGAを開発できるのではないか、ということ、さらに、インテル社の持つ、高速インターフェース技術も応用できそうだということ。さらには、インテル社の有するソフトウエア人材をうまく活用できるのではないか、ということである。
 技術面から考えると、プラス面が多そうに見えるが、マーケット的には、難しかったようだ。インテル社傘下では、ハイエンド製品に注力する必要があり、ローエンドの市場への新製品が出せないというデメリットがあるらしい。なかなか難しいものだ。

ルネサスが米ソフトウエア会社のアルティウムを買収

 半導体、ソフトが主戦場 ルネサスが9000億円で米社買収という記事はびっくりした。アルティウムといえば、基板設計CADの大手である。ここを買収するらしい。何となく、イメージがわかない。ソフトウエア開発ツールの会社を買収するならわかる。今や、ソフトウエア開発ツールの使い勝手こそが重要だからだ。でも、基板設計CAD会社だ。ルネサス専用の基板設計CADとして、無償提供するのだろうか?何となくぴんとこない。

東芝とロームの協業に1300億円の補助金:大丈夫か?

 東芝とローム、EV向けパワー半導体で協業…経産省が最大1300億円補助 というニュースは、少し驚いた。パワー半導体なら、確かに日本勢が活躍できる余地はある。とはいえ、それに1300億円という巨額の補助金を出すというのは、驚きである。補助金を活用して、うまく産業が復活した話って、あまり聞いたことがない。TSMCの誘致だって、本当に、日本の半導体の復活に役に立つのか疑問だ。成果は、補助金を提案した役人の出世だけだった、ということにならないことを祈る。

無線給電技術

 せっかく通信は無線化できても、電源が無線化されなければ、本当の無線化にはならない。IoT機器では、電池で動くものが結構あるが、それでも、いつかは電池交換しなければならない。やはり、本命は無線給電だろう。

 東芝が5.7GHz帯マイクロ波給電システムを改良、5GHz帯Wi-Fiとの共存も可能には、そんな可能性を感じさせてくれる技術である。距離3mで100mW、距離10mで1mWの電力を給電することができた、とあるから、IoT機器くらいなら、これで駆動できるかもしれない。

年間1860時間の残業って・・・

 勤務医の残業時間、上限規制の「年960時間超」が2割…「1860時間超」も4% を読んで本当に驚いた。年間1860時間の残業ってどういうことなんだろう。しかも、これが違法でないとは。地域医療を担う病院の勤務医の場合は、例外的に2035年度末まで、年1860時間となる、らしい。驚き以外の言葉が出てこない。

ロームがラピステクノロジーを吸収合併:がんばって欲しい

 ロームがラピステクノロジーを吸収合併、2024年4月にらしい。100%子会社だったし、ラピステクノロジーの半導体は、ロームの半導体戦略とうまく整合しているように見えたので、それほど不思議ではない。むしろ、ラピステクノロジーという少し変わったブランド名よりもロームの方が商売もしやすいのかもしれない。日本の半導体メーカーとして頑張ってほしい。

再雇用の給与差

 定年再雇用、基本給格差「支給目的で検討」  最高裁初判断という記事を読みながら、自分のことを思い出していた。私は、定年退職後、転職した。いくつか理由があるが、その一つは、給与の問題である。再雇用になると、現職時より給与が下がる。管理職だった場合、管理職手当もなくなるので、もっと下がる。6割どころではなく、3割程度になるのが、その会社の実態であった。やってられないなあ、というのが実感であった。まあ、運良く転職でき、現職時代の6割程度の給与で働けている。いつまで続けられるかは、わからないが。