大学入試改革:家庭の経済格差と教育格差

 大学入試改革「主体性等評価」の意味不明、平等はどこへ?を読んで、文科省のバカ官僚が教育劣化につながるようなことをやっているのかとあきれた。著者が指摘しているのは、文科省のやろうとしていることが、結局、家庭の経済格差と教育格差との関係をより深めることになるというのである。
 自分が貧しい家庭に生まれ、一発勝負の大学入試、貧困家庭に対する授業料免除と奨学金のおかげで、何とか修士課程まで行くことができたので、こういう話を聞くと、頭に血が上る。
 生徒会や委員会活動、学校行事への参加、部活動、学校以外の活動(ボランティアなど)、留学・海外経験、表彰・顕彰、資格取得、検定合格などの項目が入試に影響するのだそうだ。自分の例で言うと、部活動などをするような余裕もなかった。高校時代からちょっとしたバイトをしていた。高校に行くためである。留学・海外経験など、どこの世界だろう。
 官僚様、頼むから自分たちの出世のために、余計な政策を考えて、貧しいけど学習意欲のある若者を貧しいからといって切り捨てることになるようなことだけは、やらないで欲しい。