社風とツールの関係

 「昭和な会社」はビジネスチャットに手を出すな、地獄絵図しか生まないぞを読んで笑ってしまった。同様の会社がいくらでもありそうだからだ。
 ツールでは仕事のやり方は変わらない。あくまで、仕事の一部をツールが支援するだけだからだ。仕事の無駄な部分を支援してしまったら、無駄が増えるだけである。これは、火を見るより明らかだ。
 でも、コロナウイルス対応で、テレワークを取り入れなければならない昭和な会社はいくらでもありそうだ。

100Vがらみの製品に安物はやめた方がいいと思う

 100均で安全・安心も買える、感電やショートを防ぐコンセント関連グッズは、危険な記事だ。前半のコンセントカバーは、私も100均を愛用している。
 でも、後半のL型プラグのように、100Vを直接扱う部分に100均を使うのは、やめた方がいいと思う。たかがコンセントなのに、なぜこんなに高価なのか、と思うが、100Vというのは、感電リスクだけでなく、火災リスクもある。火災の原因の1つが電気火災である。それを防ぐために、材料面、機構面、製造面でどこまできっちりやっているのかが重要である。こういう器具は、10年以上使うことが多い。その間に劣化するということも十分ある。

実験に便利なSTM32CubeMonitor

 STマイクロエレクトロニクスが、STM-STUDIO-STM32の後継となるSTM32CubeMonitor発表した。STM-STUDIO-STM32が持っている変数のリアルタイム表示機能のUIに、Node-REDを使ったのだ。
 STマイクロエレクトロニクス、 動作時の変数をモニタ / 視覚化するマルチOS対応ツール STM32CubeMonitorを発表というニュースリリースが出ているのだが、このリリースの内容だけでは、このツールの便利さがわかりにくい。
 単なる表示だけだと、便利なデバッガでしかない。ところが、この変数出力をNode-REDとリンクできるようにするだけで、かなりいろんなことができるようになる。
 たとえば、あるセンサの値をモニタしたい時、従来なら値出力用にUARTを用意し、UART用のソフトウエアを書き、PC側でその値を受け取りHDDへ格納するとか、本来やりたいこと以外のソフトをたくさん書く必要があった。ところが、このツールを使えば、ひたすらセンサの値を取り込む機器ソストを作るだけでよくなる。センサの値を取り込んでいる変数をこのツールでリアルタイムモニタし、Node-REDの機能でPCへ書き込めばいいからだ。いろんなソフトを作らなくて済む。もちろん、基板には、JTAGデバッガを接続しておく必要があるので、製品に使えないが、ちょっとした実験なら十分使えそうだ。

Interface5月号の特集は「C/C++後継モダン言語の研究」:数少ないRust言語の組み込み応用がわかる

 Interface 2020年 05 月号の特集は「C/C++後継モダン言語の研究」である。主役はRustだ。
 組み込みの世界では、C/C++が現役である。というか、今でもC言語が主流である。さすがに言語仕様が古く、新しい言語を、と思っても、世の中で出てくる新言語はWeb系やAI系たおいう状況が続いている。そんな中、OSも記述できる言語として登場したのがRustだ。でも、新しい言語への期待はあっても、日本語で読める技術書があまりない。
 そんな中、実際にSTマイコンでの実装も含めた特集記事は、組み込み技術者が勉強するのに格好の参考書である。まあ、実務で使えるようになるには、まだ時間がかかるんだろうけど、C言語での開発に不満がある組み込み技術者は、是非とも手にとって欲しいと思う。

会社のWindows10のPCがなぜかバージョン更新されていなかった

 先日、会社のPCを使おうとしたら、今使っているバージョンはサポート期限が切れるという表示が出てきた。自動更新の設定にしているのに、である。
 バージョンを確認したら1809であった。どうやら、1909に更新できていなかったらしい。面倒な話である。自動更新に頼っていると、こんなことも起きるようだ。
 仕方ないので、手動でアップデートした。時間がかかった。

セキュリティのおとり捜査

 工場を襲うサイバー攻撃の大半は”流れ弾”、トレンドマイクロが”おとり”調査は、興味深い内容だ。工場セキュリティの実験として、実際に、架空の工場を「まじめ」に作って、どんな攻撃を受けるかをやってみた内容の報告である。
 メーカーにとっては、興味深い内容だ。現に、製造現場が攻撃を受けて製造ラインがストップするという事故が起きている。参考になる点もあるのではないだろうか?

IT企業と企業の社会的責任

 マスクの高額転売をわざと見過ごしたフリマアプリのモラルは、企業の社会的責任という観点で、IT企業を追求した記事だ。
 企業の社会的責任というのは、言い古されているが、重要な話だと思う。お金は儲ければいいというものではない。社会の役に立ってこその話である。
 そもそも、IT企業は、社会的責任という意味では、疑問を投げかけられている存在である。新しい産業にはよくありがちな話である。私が最も疑問に思っているのは、大手IT企業の税金のがれである。企業の社会的責任の1つに、法人税を支払い社会に還元するという大きな役目があるはずなのだが、モノがからなまい儲けのため、関税も払わずに済むし、税金の安い場所をダミーの本社にすることもできる。
 でも、そんなことをしてまで儲けて一体何になるんだろう?と思うのは、きっと平凡な人間の考え方なんだろうなあ。

緊急の場合の超過勤務:へ~そんな規定があったんだ

 マスク製造業者「残業も休日労働も可能」…厚労相が周知の考えによると、労働基準法の規定に、災害など緊急の場合には、従業員の労働時間を延長したり、休日に働かせたりできるという規定があって、今回のコロナウィルスのマスク製造はそれにあたるらしい。へ~。
 たぶん、緊急時の解釈は厚労省の権限になるんだろうけど、マスク製造が緊急なんだろうか?ちょっと疑問だ。医師のように、有資格者でないとできない業務ならともかく、マスク製造なら、アルバイトを増やすとかで対応できそうだ。なんか、例によって、政治家のパフォーマンスのにおいがする。

誰にでもわからないとアナウンスは意味がない:当たり前だが

 海外へ行って、空港で英語のアナウンスが聴き取れないことがある。自分の英語力の貧しさにいやになる瞬間だが、実は、これは違うらしい。もちろん、私の英語力が貧しいことにかわりはない。でも、そんな貧しい英語力でもわかるようにアナウンスすることが重要だという。英語のコミュニケーションで最も苦労しているのは米国人!? ~ 英語によるUIは、目から鱗だった。簡単な単語を使い、短い文をゆっくり話す、「Simple, Short, Slow」こそが、最も重要なのだ。それはそうだ。空港のアナウンスは、ヒアリングのテスト問題ではない。重要なことを、乗客に周知することが重要なのである。