大きな金額はカードで、コンビニなどの小さな支払いはiDやSUICAで支払うというのが私のパターンだ。
普段の支払いは「現金」が半数という記事は少しびっくりした。キャッシュレスによる還元もあったりするのに、もったいない話だ。
現金で支払うのは、会社の前に売りに来る弁当屋、病院、処方箋薬局、飲み会の会費、くらいだ。あとは、できる限り現金は避けている。面倒だからだ。
でも、スマホは持ってないので、QR決済には対応できない。会社の前に来る弁当屋がキャッシュレスに対応するとすれば、可能性はQR決済だけだ。なぜなら、電源がないので、そのほかの決済方法は無理だろうからだ。弁当屋がQR決済になった時点が、スマホへ買い替える時期なのかもしれない。
月別: 2020年1月
EVだけでは自動車産業を支えきれない:素晴らしい分析
脱エンジンの死角、EVでは売り上げも雇用も維持できないという記事は、さすがに『日本のモノづくりを支えた ファナックとインテルの戦略』の著者の分析だと感心した。
EVというのは、単に、車の形が変わるのではなく、フィルム・カメラからデジタル・カメラへの変化に匹敵するという指摘である。まあ、これが当たっているかどうかは別にして、この仮説が本当なら、トヨタがコダックの二の舞にならないとも限らない。そうなると、恐ろしいことになる。日本経済のために頑張って欲しいと思う。
C言語のファイルの単位
PIC32でソフトウエアをせっせと書いている。自分が設計したハードウエアの上で動く、ハード寄りの関数を揃えて、アプリを作るメンバーから使えるようにする必要がある。
実装設計で、意外に難しいのが、ファイルの単位をどうするか、である。関数のスコープが、ファイル単位に限定されるstaticか、グローバルか、の2つしかないからである。前にも書いたが、私は、組み込みでC++を使うのは、懐疑的である。移行コスト(内部の技術者教育も含め)に比べ、得られるメリットが明確でないからだ。だが、このスコープの問題は、C++がうらやましい。名前空間が使えるからである。
とはいえ、このスコープの問題だけでC++に移行する気にもなれないので、がんばって、同種の関数群を1つのファイルにまとめ、その関数群から使われる補助的な関数をstaticにして、アプリ屋が組む関数の名前と衝突することがないようにする。関数群で共通に使うグローバル変数も、static宣言して、アプリ屋が組む変数の名前と衝突することがないようにする。まあ、ハード寄りなので、UART関係の関数群、SPI関係の関数群という単位でまとめればいいので、マジメにやっておけば、困ることはないのだが。
PIC32コンパイラオプションの設定
PIC32でソフトウエアをせっせと書いていたら、ビルド時に
small-data section exceeds 64KB; lower small-data size limit (see option -G)
というエラーが出てきた。対処法は簡単で、XC32のoptionにあるUse GP relative addressing thresholdの値を変えることである。デフォルトが8なのだが、4とか2とか、なし、とかに変更するのである。
私の場合、なし、にしないと、ビルドできなかった。
これはこれでいいのだが、このオプションが何なのかがわからないと気持ち悪い。https://microchipdeveloper.com/faq:3434によると、どうやら、MIPSには、64Kバイト以下なら1命令でアクセスできるGP relative addressingというアドレッシングがあるので、小さい単位の変数を、ここに格納するということで、実行時の速度を上げるというようになっているようである。
デフォルトの8だと、long型でも格納できるので、実数以外の通常の変数は、全てこの領域に格納してしまおう、ということなのだろう。
私のソフトウエアも、自分の書いたコードは、配列とかstruct以外の変数が全部で64Kバイトを超えるような大きなソフトウエアではない。でも、TCP/IPのスタックとか、マイクロチップ社提供のライブラリーをかなり使っているので、そちらの方で消費してしまうのだろう。
でもまあ、今開発している機器で、PIC32を選択した理由は、512KバイトのRAMを使えることだったので、このオプションを使えないのは当たり前ということである。
耐放射線PHYとMCU:マイクロチップ社がねえ
宇宙船や人工衛星内もEthernet、米マイクロチップが耐放射線PHYとMCUというのは、少しびっくりした。いくらなんでも、耐放射線のチップとは、かなり市場が限られているだろうなあ。とは言っても、こういうニッチ製品はマイクロチップ社のお得意領域であることも確かだ。耐放射線といっても、重要なのはパッケージなので、PHYやMCUを再設計する必要はない。パッケージの種類はそんなに多くないので、一旦、パッケージを開発してしまえば、使い回しがきく。そういう意味では、うまい切り口かもしれない。
スマートホームのプロトコル:ECHONET Liteはどうなっているんだろう?
アマゾンアップルグーグルの「Connected Home over IP」がスマートホームをつなぐを読むと、メーカーの枠を超えた接続プロトコルが世の中にはないような表現になっている。だが、実際には、日本にはECHONET Liteというプロトコルがある。まあ、普及しているとはいえないが。
結局は、GAFAがからんだプロトコルでなければ、デファクトにはならない、という構造なんだろう。
意味のない仕事:自分の出世しか考えない仕事
なぜ役人は無意味なクソ仕事に一生懸命なのかという記事は、なかなか刺激的である。世の中には、意味のない仕事を一生懸命にやっている人たちがいる、という指摘である。
大企業にいたので、この人は何のために、こんな仕事をしているのだろう?と思うような人たちが多くいた。それも、偉い人に。一番わかりやすいのは、出世のためである。部下からは、上しか見てないくそ上司、と思われていても、出生していく。その結果、現場は疲弊し、できる人材はやめていく。
たぶん、役人もそうだろう。新しいことをやらないと評価されないので、既にある仕組みをいじくる。それも、自分の任期中にできないと出世には役立たないので、いじくりやすい仕組みをいじる。こうして、無駄に税金が使われる。大学の入試改革などその典型だと思う。昔のように、各大学に全て任せておけないのだろうか?その方が、よほど、大学ごとの特徴が出ていいと思うのだけど。
Interface3月号の特集は「飛行・走行・航行 ドローン&ロボ制御 」:誌面は数式だらけ
Interface(インターフェース) 2020年 03 月号の特集は、「飛行・走行・航行 ドローン&ロボ制御 」。飛ばしてみました、動かしてみましたという特集ではない。ちゃんとモデル化を扱った特集なのである。
たとえば、ドローン。モデルベース設計ということで、まずはモデルの式が出てくる。当たり前だが、モデルの式は、行列のオンパレードである。そして、このモデルを、MATLAB/Simulinkでシミュレーションするのである。解説は、うまく端折られているので、何となく理解できる(というか、できた気にさせてくれる)。ソフトウエアの実装も、PID制御のソースコードが解説される。
走行の方も負けていない。位置の推定などにカルマン・フィルタを使うということで、こちらも行列のオンパレードである。
数式ぎらいの人にはお勧めできないが、式そのものはそんなに難しいわけではないので、概要を知るには、面白い特集だ。技術雑誌にしかできない特集といえる。
量子暗号通信がとうとう実用化されるのか
量子コンピュータの実用化で、素数に頼った現在の暗号化方式が使えなくなるかも、ということで、注目されているのが量子暗号通信だ。2兆円市場に先手、東芝が量子暗号通信を事業化へによれば、とうとう実用化される段階に来たようだ。
でもまあ、東芝という会社は、前に書いたように、経営面では本当にバカが多いが、技術面では優れた会社だ。技術者が頑張っている間に、まともな会社に更生することを願っている。
東芝の子会社が不正会計:東芝という会社は・・・
IT業界の「悪癖」再び、東芝IT子会社が200億円の循環取引は、本当にあきれる。こういうのは、企業の体質としかいいようがない。