転職してもうすぐ1年:惰性に陥ってきた自分に反省

 大会社を定年退職後、中小企業に転職し、もうすぐ1年になる。当初は、慣れない環境で、いろいろと大変だった。今は、徐々に慣れてきた。一方で、惰性に陥っていた。何となく、今ある仕事をこなしているだけの自分に気づいたのである。
 転職するときは、前職のようなマネージャーではなく、技術者として、開発を担当できる仕事をしたいという目標で就職活動をしていた。望みがかなって、給料は安くても、担当者として仕事ができている。だが、人間とは不思議なもので、せっかく、やりたかった開発の仕事をやっているのに、惰性に陥っているのである。
 全体としてやりたいことは、書き出せていた。でも、自分にとって、最も明確な新製品開発という業務以外は、ブレークダウンできていなかったのである。具体的にブレークダウンできていないものは、単に願望であって、仕事ではない。当たり前である。
 そんな当たり前のことができていなかったため、目の前で明確になっている仕事だけをやって、満足していた。これでは、惰性に陥るはずだ。困ったものである。政府が言っているように、70歳まで働くようになるなら、まだ9年の年月がある。9年は、長い。その間、惰性で仕事をしたくはない。自分の技術者としての成長も含め、仕事を再構築しよう。

台風15号の交通麻痺でも出勤:まあ、そんなものか

 台風15号上陸時に自宅勤務した人は5%??テレワーク活用されずは、日本人サラリーマンの実体そのものだ。
 私も、その日は出社した。それは、会社にテレワークの仕組みがなく、転職したばかりで有給休暇もなかったからである。有給休暇がある今なら、たぶん、休みにしていた。定年後の転職組なので、周りの目を気にすることがなくなってしまったからだ。立場上とか、そんな要素を除けば、ヘトヘトになって出社したって、仕事の効率は上がらない。自宅で仕事をするか、休みにするかの2択だ。
 でも、コロナウイルスで、テレワークが増えたのか、朝夕の列車は明らかに人が少なくなっている。今後、どう影響するのだろう?

コロナウイルス:正しく恐れる

 コロナウイルスとの対応は、マスコミでの騒ぎ方、一部企業の対応、転売業者の横行などにうんざりしている。でも、甘く見ていてはいけないとも思っている。あるメルマガで、正しく恐れる、という表現があった。確かにこれが、正しい態度かもしれない。
 いい加減な情報に惑わされず(これが一番難しいが)、麻痺せず(期間が長引くと麻痺しやすくなる)、恐れるべきことを恐れる態度が重要かもしれない。

ゼロトラスト:なるほどねえ

 米グーグルはテレワークでVPNを使わない、なぜなら「あれ」が危険だからという記事で、「ゼロトラスト」という考え方が具体的にどういうものであるか、よくわかった。
 社内ネットワークという発想そのものが、実は危険というのは、その通りなのだろう。でも、普通の企業では、そこまでネットワーク運用に力をかけられない。こういうところで、差がついてくるんだろうなあ、と思う。

ファーウエイの独自プラットフォーム:侮れないと思う

 米国の制裁の影響で、中国企業であるファーウェイはGoogle Mobile Servicesを使えない。Android OSそのものは、オープンソースなので利用可である。
 でも、スマホに必要なのは、アプリをめぐるエコシステムである。OSはそのための必要条件でしかない。

 独自プラットフォームにかじ切ったファーウェイ、中国以外で勝算はあるのかによれば、ファーウエイは、Google Mobile Servicesにあたる同社独自のプラットフォームを構築しているという。しかもアプリ開発者に対して10億米ドルの資金を提供する「シャイニングスタープログラム」を展開しているというからすごい。
 以前に少し書いたことがあるが、米国の制裁は、結果的に、ファーウェイがハードウエアだけでなく、プラットフォーム企業に脱皮させるトリガになるだけ、という展開も十分にあり得る。

トランジスタ技術4月号の特集は「世界トップ企業の 電子回路基本セミナDVD」:DVDよりも記事の方が本格的

 トランジスタ技術 2020年 4月号の特集は、「世界トップ企業の電子回路基本セミナDVD」。といっても、DVDと記事が全て連動しているわけではない。記事だけの内容もあるし、DVDだけの内容もある。DVDの内容を期待しすぎると、正直なところ、少しがっかりするような内容も多い。記事の方が内容は濃い。記事のないDVDだけの講義も内容が濃かったりする。
 内容が多岐に渡るので、ちょっとまとまりがないが、面白い企画ではある。

本に書いてある通りにデータベースを設計すると実務では動かない:知らなかった

 組み込み技術者だが、一応、データベースは勉強したことがある。データベースを組み込みたかったからだ。
 本に書いてある通りにデータベースを設計すると実務では動きませんという記事を読んで、驚いた。でも、組み込みで使う程度のデータベースと、業務処理で使うデータベースの間に、こんな違いがあるとは知らなかった。組み込みは、基本的には、製品出荷時に仕様を固定するものだ。でも、業務は、動くものである。その動く業務にどう合わせるのかが重要なのだ。そのそもの出発点の違いを実感した。

大学入試改革:家庭の経済格差と教育格差

 大学入試改革「主体性等評価」の意味不明、平等はどこへ?を読んで、文科省のバカ官僚が教育劣化につながるようなことをやっているのかとあきれた。著者が指摘しているのは、文科省のやろうとしていることが、結局、家庭の経済格差と教育格差との関係をより深めることになるというのである。
 自分が貧しい家庭に生まれ、一発勝負の大学入試、貧困家庭に対する授業料免除と奨学金のおかげで、何とか修士課程まで行くことができたので、こういう話を聞くと、頭に血が上る。
 生徒会や委員会活動、学校行事への参加、部活動、学校以外の活動(ボランティアなど)、留学・海外経験、表彰・顕彰、資格取得、検定合格などの項目が入試に影響するのだそうだ。自分の例で言うと、部活動などをするような余裕もなかった。高校時代からちょっとしたバイトをしていた。高校に行くためである。留学・海外経験など、どこの世界だろう。
 官僚様、頼むから自分たちの出世のために、余計な政策を考えて、貧しいけど学習意欲のある若者を貧しいからといって切り捨てることになるようなことだけは、やらないで欲しい。