デジタル化=電気がないと何の役にも立たない

 今回の台風でよくわかったことは、現代社会は、電気がないと何もできない社会である、ということだ。水すら出ない。
 デジタル化とか叫ばれているが、デジタル化によって、効率化された世界は、電気がなくなったとたん、全く動かない社会であるということだ。極端なまでにロボット化、自動化した現場は、全く動かなくなる。
 物流倉庫が全く動かなくなって、物流が滞ってしまった、というニュースをやっていた。たぶん、それは、あちらこちらで起きるのだろう。
 3・11の時に、私の住んでいる千葉では、大手スーパーからは野菜が消えてしまったが、近くの地場スーパーでは野菜が売られていた。物流は滞っていたが、近くの農場は健在だったので、そこから仕入れて売っていたのだ。いわゆる、地産地消を実践していたからできたことである。
 でも、効率化を考えて、全てをコンピュータ処理したとたん、健全な農場の場所も、連絡先もわからなくなる。スーパーの担当者が農場へ行ったこともないので、仕入れしようにもできない。そうなった時に、電気がないと動かないAIなど何の役にも立たない。
 平常の社会をコンピュータによって効率化することは、いいことだ。でも、やりすぎると、災害に弱い社会になってしまう。

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