製造業のオフィス:工場に右に倣えが多い

 昼休みが短く室内は薄暗い、レガシー製造業型のIT職場は活力が生まれないという記事には笑ってしまった。まるで、前職の大手電機メーカーのオフィスだったからだ。
 そんな時代後れのオフィスも、周囲の変化に負けて、変化させようという圧力がかかってくる。例によって、大企業は形から入るので、一気に斬新なオフィスになってしまう。でも、仕事というのは、そんなに一気に変化しない。今までは、時代後れすぎたことが、斬新すぎてやってられない、というようになってしまう。しかも、金をかける部分が、見栄えなので、やっかいである。
 私自身は、知的作業におけるオフィスで最も重要なのは、個人当たりのスペースと椅子だと思う。特に、いい椅子かどうかは、すごく重要だ。そして、いい椅子は、思いっきり高い。見栄えの方に金をかけすぎて、椅子の質は追いやられてしまう。しかも、空間はそれほど広げられないので、1人あたりの空間もそんなに広がらない。
 企画ならノートPCだけで仕事できるかもしれない。でも、IT技術者となると、やはり大きなディスプレイを2つは欲しい。キーボードも重要だ。
 仕事の場と同じくらい重要なのは、食だ。おいしい社内食堂というのは、シリコンバレーのIT企業の特色だ。でも、それを真似しようとするレガシー製造業は聞いたことがない。見栄えのいいオフィスがあったって、昼食がまずければ、うんざりである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。