サムソンも独自CPUコア開発を中止:さすがに独自コア開発の時代ではないんだろうなあ

 システム半導体世界一目指すサムスンが独自CPUコアを断念した理由という記事を読んで思いだしたのが、ルネサスがArmへ大きく舵を切った件である。
 たぶん、CPUコアだけ考えれば、半導体メーかーであれば、独自で作ることはできるだろう。でも、実際には、ソフトウエアや、今ではAIがらみのツールや、そういった開発環境込みでないと、全く使えない時代である。独自コアのハードウエアは作れても、意味はない。
 私のような組み込み技術者ですら、組み込みマイコンのCPUコアには、業務では、ほとんど興味はない。RISC-Vとか、個人的な技術的興味はある。でも、仕事で組み込みマイコンを選択するときに検討するのは、コスト、ROM/RAMサイズ、SPIなどの周辺回路、開発環境である。なので、今、業務で使っているのは、PICの32ビットマイコンだ。CPUコアはMIPSで、デファクトのARMではない。でも、そんなことは気にしていない。開発はC言語で、コンパイラさえまともなら、それでOKだからだ。そういう意味では、本当に、ソフトウエアの時代になったんだなあ、と実感する。