個人情報開示請求に関する粘り強い取材

 私は、いわゆるネット企業をあまり信用していない。情報というのが、あまりにも曖昧で、あまりにも簡単にコピー・移動が可能だからだ。
 ネット企業に蓄積されている個人情報を開示請求するのは、個人の権利である。だが、この開示請求に関し、まじめに対応している企業は少ない。
 https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00052/061900002/?P=1は、そんな企業の姿勢を問う、すばらしく粘り強い取材である。
 ただ、この記事で1つだけ思うことがある。記者は、全ての個人情報を開示することを企業が拒んでいると書いている。
 実際には、ネット企業は、ある個人の個人情報がどれだけ蓄積されているかという全貌をおそらく把握していないのだろう。後から、どんどんサービスが追加されるネット企業では、おそらく、サービスごとに異なる開発部隊が動いていて、異なる個人情報を扱っている。それが蓄積されていて、膨大なサービスの中で、全貌が見えなくなっているのだろう。
 こんな管理状態では、いつ、個人情報が流出しても不思議ではなく、そもそも流出したのかどうかの判断もできないだろう。

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