プログラミングできないソフトウエア研究者:大企業の実態

 ある大企業の研究所ではソフトウエア関連の研究開発を進めているにもかかわらず、研究者はプログラムを書こうとせず、仕様書だけ書いてプログラミングをITベンダーに丸投げしていたという(https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00148/070400068/?P=2)。手を動かさない研究者がまともな成果を出せるはずがない。
 この内容を読んで、当社のことか、と思った大企業の研究者も多いはずだ。私の前職の大企業の研究所でも同じだった。研究費の大半は、外注費だったのである。技術開発とは、技術開発の仕様書を書くことと思っている研究者だらけだった。そして、お金を払って、外注先の企業の技術を向上させていたわけだ。どんな世界でもそうだが、技術の世界では、技術というのは、イコール技術者であることが多い。外注してソースコードを受け取ったって、そのコードを書ける技術者がいなければ、その技術を開発したことにならない。まあ、大企業の偉いさんというのは、現場経験のない人ばかりなので、そんなこともわかっていないのだろうけど。