アナログオシロ テクトロの2465:懐かしいが、すぐにデジタルオシロの時代になってしまった

 オシロは、組み込み技術者にとって、JTAGデバッガの次に重要なツールである。最近のマイコンは、良く使う周辺回路を内部に取り込んでいて、しかも評価基板、サンプルソフトも充実しているので、私が開発している程度のマイコン基板だと、オシロを見ないと解決できないことというのは、昔に比べて少なくなっている。
 昔のマイコンは、CPU機能だけしかなく、ROMやRAMですら外付け回路が必要だった。なにかというと、オシロの出番だった。デジタルオシロスコープの歴史や種類に写真が掲載されているアナログオシロの2465は、私も使っていた。このオシロのツマミや配置が、私に刷り込まれてしまって、他のオシロが使いにくいと思ってしまうほどだ。
 とはいえ、マイコンのソフトがらみのデバックでは、アナログオシロは使いにくく、結局、ワンショットのトリガをかけられつデジタルオシロに早々に乗り換えることになる。後には、ロジアナとオシロが連携して、ロジアナで複雑なトリガをかけて、その時の波形を見たりという高機能なものが登場した。
 その後は、どうなったかというと、マイコンの高集積化が進み、そんな高機能なツールを使わなくても、基板を開発できるようになった。そもそも、マイコンのバスがマイコンチップから出てこなくなったので、今、観測するのは、I/F信号くらいだ。時代というのは、変わるモノだ。

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