転職の風景:ひじ掛けのない椅子は久しぶり

 転職して、平社員として技術開発の現場で仕事している。会社の机はそれなりに広いのだが、椅子にひじ掛けがない。ひじ掛けのない椅子は本当に久しぶりだ。
 前職で、新入社員で入ったときは、椅子にはひじ掛けがなかった。昭和の会社では、平社員はひじ掛けなし、管理職はひじ掛け付きというように、差別化されていたのだ。
 そんな古い習慣も、平成に入って、職場を快適に、という風潮から、全社員がひじ掛けのある椅子になった。
 転職して、大企業から中小企業へ移ってきて、久しぶりにひじ掛けのない椅子になってしまった。正直な話、今の職場にはあまり不満はないのだが、この椅子だけは、つらい。1日の仕事が終わって帰宅するころには、少し腰が痛くなっているのである。