商談時のエンジニアが優秀でも・・・

 システム開発のソフトハウスが廃業、今後の発注先は大手ITが安心なのかという記事の中で、「提案時に優秀なエンジニアが対応してくれると思っていても、開発がスタートするとその人は体制図に存在しないことがあります。」という文章があり、昔の経験を思い出した。まさに、最初の商談時に出てきたエンジニアが優秀で、このエンジニアに頼めるなら、と思っていたら、実際のプロジェクトマネージャーは、たいしたことがなく、あてが外れたという経験をしたのだ。まあ、商談時のエンジニアがそのまま担当してくれると思い込んだ私が未熟だったのだが。

MSJの開発中止:コンコルドの二の舞は避けれられた・・・

 1兆円規模投じた国産ジェット旅客機「MSJ」開発実らずというニュースは、なかなか衝撃である。まあ、あれだけ遅延したプロジェクトである。今さらうまくいかないだろう。それにしても1兆円とはねえ。サンクコストとしては、恐ろしい金額である。とはいえ、サンクコストとして有名なコンコルドの二の舞にならずにすんでよかったというべきなのだろう。

CとC++は違うよなあ、確かに

 C/C++からの移行を促すNSAのガイダンス、C++生みの親Stroustrup氏が見解表明という記事の中で、「CとC++を同類視してC/C++と表現している」「多くの人は『C/C++』という架空の言語の話題を持ち出し、C言語側の弱点にばかりスポットを当てて話を進める。」というStroustrup氏の発言があった。確かに、CとC++を同じようにくくるのはよくない。C++がCから派生した言語であることは確かだろうが、今や全く違う言語体系になっている。

開発テーマを点数評価するのは無理だ

 「ゾンビテーマ」を温存しようとしていないかは、前職の研究所時代に経験した。研究所というのは、テーマの評価が難しい。技術で儲かるわけではないので、必ず、その技術が生み出すであろう商品やサーボスを語る必要があるからだ。でも実際には難しい。
 ただ、経営層は、その難しいことを、点数評価したがる。私の経験でも、点数で評価しようという試みが何ともなされ、ことごとく、時間が経過すると試み自体が消滅した。

メーカーがソフトウエアで差別化できるか?

 CES 2023の展示から見えた韓国サムスンとLGの変化、ハードからソフトへシフトによると、韓国メーカーもソフトへシフトしてきているという。まあ、ハードウエアで特徴が出せなければソフトにシフトするしかない。ただ、メーカーの場合、ソフトの競争は難しい。スマホアプリとかだと、お試し無料で、継続して使うなら有料で、という事が可能だが、ハードウエア上に搭載されたソフトはそうはいかない。ハードウエアを買いたいと思わせるソフトウエアが必要なのだが、どうなんだろう・・・。結構、難しいと思う。

休日の急な呼び出し:呼び出した本人は反省がない・・・

 昨日、休日で昼食を食べようと思っていたら、現場で休日対応中の担当者から電話がかかってきた。ちょっと問題が発生したので、来て欲しいという。
 正直な話、こういう対応が一番いやである。そもそも、いきなりである。急に出て行く必要がある。本人は、もともとの予定だったからいいが、こちらは予定外だ。そもそも、わざわざ休日にやらなくてもいい仕事なのに、気があせって休日にやってしまって、問題を起こすという、よくありがちな話である。実力のない担当者ほどやりがちで、本人は休日まで頑張っているんだからということで、他の人間を巻き込んだ反省はない。困ったものだ。

Alexa部門のリストラ:継続的なソフトウエア開発の難しさ

 アマゾン「Alexa」部門で大規模リストラ、音声アシスタントは生き残れるかは、アマゾンのリストラだけではなく、そこから音声アシスタントという製品カテゴリに関して考察された記事だ。たぶん、あの価格では儲けがないのだろう。そもそも、ハードウエアとして売りながら、ソフトウエアを更新していく製品というのは、本当に難しい。
 音声アシスタントというユーザーとの接点となる製品を持つことで、他の事業とのシナジー効果を狙い、ハードウエア単体の利益はなくてもいいという話になりがちだ。だが、結局は、ソフトウエアの継続的な開発費用は出てこなくなり、製品としては終わりになってしまう。スマホのように爆発的な数がないと、ソフトウエア開発費を償却できないというのが現実なんだろうなあ。

毎度の年度末進行:どうにかならなかなあ・・・

 設備ものは、どうしても年度末集中になる。予算というものがあるからだ。そこに、意志決定の後れがともなうと、10月とか11月とかに発注で、予算年度の3月末までに完納という案件が発生する。
 そんな案件は、断れればいいが、受注側も年度がある。こちらは、売り上げ目標が不足していて、無理無理受注してしまう。
 そのしわよせが、全て、現場に押しつけられる。納期確認を何度もやり、人の調整も何度もやりということになる。本当に悪循環である。

iRobot OS:ロボット掃除機以外の機器とも共通の基盤に

 「iRobot OS」でソフトウェアシフトを明確化したルンバ、便利機能を拡張しやすくで、ロボット掃除機の新しいOSについて説明があった。「掃除機も同様にソフトウエア中心へとシフトが進む」というアイロボット社の発言は少しびっくりした。今でも十分ソフトウエア中心の開発でしか作れないような製品だったが、それでもソフトウエア中心にはなっていなかったのか?と思ったのだ。
 新しいiRobot OSで考えているのは「さまざまな家電製品でも共通の基盤として活用できるようにしていく。」ことらしい。1つの製品でポジションを確立し、次を考えると、どうしてもこういう発想になりがちである。でも、そうなのかなあ?この手の拡張方向で成功した例はないような気がする。