流通業界向けに受発注データをやりとり:昔は2400bpsのモデムでやってたなんて

 流通業と銀行のシステム化を支えた「JCA手順」と「全銀協手順」というプロトコルは使ったことはない。この記事を読んでびっくりしたのが、1980年に作られた仕様で、使われていた通信回線が、2400ビット/秒の電話回線用モデムだということだ。まあ、1980年というと、今から40年も昔だから、モデムしかなかったのは確かだが、今と比べて隔世の感がある。

個人情報開示請求に関する粘り強い取材

 私は、いわゆるネット企業をあまり信用していない。情報というのが、あまりにも曖昧で、あまりにも簡単にコピー・移動が可能だからだ。
 ネット企業に蓄積されている個人情報を開示請求するのは、個人の権利である。だが、この開示請求に関し、まじめに対応している企業は少ない。
 https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00052/061900002/?P=1は、そんな企業の姿勢を問う、すばらしく粘り強い取材である。
 ただ、この記事で1つだけ思うことがある。記者は、全ての個人情報を開示することを企業が拒んでいると書いている。
 実際には、ネット企業は、ある個人の個人情報がどれだけ蓄積されているかという全貌をおそらく把握していないのだろう。後から、どんどんサービスが追加されるネット企業では、おそらく、サービスごとに異なる開発部隊が動いていて、異なる個人情報を扱っている。それが蓄積されていて、膨大なサービスの中で、全貌が見えなくなっているのだろう。
 こんな管理状態では、いつ、個人情報が流出しても不思議ではなく、そもそも流出したのかどうかの判断もできないだろう。

ソラコムの回線が100万回線を超える:すごい

https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1907/02/news049.html#utm_medium=email&utm_source=mn-day&utm_campaign=20190703は、びっくりである。ユーザーは、回線使用料が下がることに関心があるだろうが、私のような外野から見ると、100万回線を超えたということの方に興味がある。
 ソラコムは、IoTに特化したサービスなので、イコール、料金を支払ってでも使うIoTが100万回線あるということである。すごいことだ。
 一方で、そんなものか、ということも言える。コンサルなどは、とんでもない数を吹聴していたからだ。もちろんソラコムを使わずに、他の回線サービスを使うとか、Wi-Fi経由で使っているとか、いろんなパターンがあるので、ソラコムの回線数が、IoTの実態をそのまま反映しているということでもないだろうけど。

AppleがIntelのモデム部門の買収?

 AppleはIntelが5Gモデムチップを開発できることを期待して、QUALCOMM社と対立してきた。でも、結局は、Intelにその実力がなかったため、AppleはQUALCOMMに降参した、というのが、5Gをめぐる状況だった。
 https://eetimes.jp/ee/articles/1906/18/news023.html#utm_medium=email&utm_source=ee-elemb&utm_campaign=20190619によると、そのAppleがIntelの5Gモデム部門を買収しようとしているという。つまり、一旦はQUALCOMMに降参したが、今度は自力で開発する力をつけようということらしい。まあ、本当に開発するかは別だと思う。いざとなったら自社開発できますよ、という持ち球を持っておいて、QUALCOMMとの交渉を有利にすることが目的なのかもしれない。

信号機では独自無線が使われているんだね:でも2.4GHz帯なんだろう・・・

 Bluetoothイヤホンを愛用している。Bluetoothイヤホンをつけて外を歩いていると、いつも信号機の近くで音が途切れる。ほとんどの信号機で経験する。
 まさか信号機がBluetoothを使っているはずはない。Wi-Fiという可能性もあるが、海外でWi-Fiを使っていた交通システムがハッキングされるという事件もあったので、日本の信号機でそんなことをしているとは思えない。
 ちょっと気になって調べてみた。http://www.signal.co.jp/products/traffic.htmlによると、耐環境型SS無線伝送装置という独自の無線通信装置を使っているらしい。無線局の免許申請が不要ということなので、方式は独自だが、周波数帯としては2.4GHz帯を使っているということなんだろう。

802.11ahの実証実験を開始

 https://re.itmedia.jp/4qDAfVPMOというニュースがあった。
 802.11ahは、Wi-Fiの通信規格だ。でも、使う周波数は900MHz帯で、PCやスマホではなく、IoT機器の伝送に使うことを想定した規格だ。2.4GHzとは異なり、それほど混在しておらず、かつ電波の特性上、よく飛ぶので、使いやすい。現状、この周波数帯は、通信方式として、これといったデファクトはない。この方式がWi-Fiということで、デファクトになって安価に使えればいいのに、と思う。

知財と半導体の抱き合わせは違法:クアルコム

 http://mx4.nikkei.com/?4_–_131488_–_629930_—_9によれば、クアルコムの根幹的ビジネスモデルである知財と半導体の抱き合わせ商法が独禁法違反らしい。知財は、独占使用権なので、これをどう使おうが問題ない。うちの半導体を使わないなら、知財の使用許諾しない、という商売もありだ。 
 でも、これを独占的立場でやると独禁法違反になるらしい。業界でシェアが高い会社は、どんな商売でもしていいというわけではないんだね。