マイコンの仕様が重要だった時代:少し前は開発環境

 インテル 世界で最も重要な会社の産業史を読んだ。本の感想は、別のブログに書いた。これを読みながら思ったのは、かつては、マイコンの仕様が最も重要「だった」時代があったということである。
 昔は、何かやろうとすると、外部のインターフェース回路を接続しなけらばならなかった。シリアル通信ですら内蔵していなかった。ソフトウエアはアセンブラであった。そんな時に、使いたいチップとのインターフェース回路の設計が簡単で、アセンブラソフトを素直に書けるマイコンを選択したい、というのが開発の要望だった。
 今は・・・。正直言って、マイコンの仕様は、どんな通信インターエースを搭載しているか、ROM・RAMの容量は、という程度である。それさえ満足していれば、後は最も重要なのは開発環境になっている。
 というのは、実は実態と違っていて、開発環境重視は、もう既に終わっている。AI等の最先端なら今でも重要かもしれないが、私がやっているLANとRS485の通信という程度の機器であれば、どんな開発環境でも、立派なライブラリーが無料でついていて、開発環境もJTAGデバッガの治具以外は無料である。
 なので、今では、一度使ったマイコンの環境に不満がなければ、他の開発環境へ移るのがイヤなので、使い続けるという状況である。
 時代は、どんどん変わっている。開発者は、追従しなければならない。

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