STマイクロのマイコンがシェア2位に

 シェア2位に躍り出たSTの汎用マイコン事業戦略は、まあ、順当な話か、という印象だ。古くから組み込みに関わっている私でも、STマイクロを知ったのは遅かった。最初に、ある部署でSTマイクロのマイコンを使うことに決めたと聞いた時は、信じられなかった。それほど、日本では存在感のないメーカーだった。それが、あっという間にメジャーなメーカーになってしまった。
 怒濤のようなSTM32の多品種展開と、開発環境の整備が、うまく噛み合ったのだろう。ただ、モノとしての展開はいいのだが、技術文書などのドキュメント面は、かなり弱いという印象がある。企業としても、そうしたドキュメントへ費用をかけるというのは難しいとは思う。でも、提供されるドキュメントのメインが、ソースコードからDoxygenで生成した文書をPDF化したもの、というのは、少し手を抜きすぎだと思う。もう少し頑張ってほしい。