半導体不足に対処するための複数の実装

 テスラの信じられない発表「コントローラーを半導体に合わせる」は、組み込み技術者からみてとんでもない話である。半導体不足に対応するため、追加で19のコントローラに対応できるようにしておく、というのだ。つまり供給可能なコントローラで生産できるようにする。
 話としては可能だけど、実際の開発から考えるととんでもない話である。当然、個々に最適な実装では、とても対応しきれないだろうから、どう共通化するかということがポイントになる。
 とはいっても、テストはどうするんだろう?徹底的な自動化でしのぐんだろうか?

Interface12月号の特集は「大変革期の車載ネットワーク入門」:CANと100BASE-T1の解説がわかりやすい

 Interface 2021年 12月号 の特集は「大変革期の車載ネットワーク入門」。私は車載機器開発には経験したことはないが、ネットワーク技術としてのCANや100BASE-T1には興味があった。本号は、そのどちらもが取り上げられていて、しか解説がわかりやすい。なぜ、そういう設計になっているのかということまで含めて記載されているからだ。
 CANの標準とCANの方言に関する記述なども興味深い。

組み込みのTCP/IPスタックの脆弱性:どうしようもない機器が多いだろうなあ

 TCP/IPスタックの脆弱性「INFRA:HALT」に見る、組み込み業界の課題と対策は、組み込みのTCP/IPスタックに脆弱性が見つかった時にどうするか、ということが書かれた記事だ。そもそも、機器自体にソフトウエアのアップデート機能がなければ、どうしようもない。そもそも、どの機器が対象となるスタックを搭載しているかすら不明である。これが実態というところは多いだろう。

ルネサスの評価基板:Pmodセンサーモジュールを展開するらしい

 最近、ルネサスの評価基板が変化してきたと感じていた。昔は、独自仕様の高価な基板が多く、この点で、安価でArduinoシールドなどを使えるSTマイクロにかなり負けているというのが印象だった。
 それが、少しづつ変わってきている。
 「ルネサスは宝の山」、ウイニングコンボの仕掛け人が放つ新たな戦略とはに、最近、同社が投入したクイックコネクトIoTについて書かれていたが、かなり本気のようだ。チップ自体はいいものが多いので、評価基板をうまく活用できるようにしてくれれば、と思う。

Analog DevicesがMaxim買収を完了

 Analog Devices、Maxim買収を完了というのは、組み込み技術者にとっては大きなニュースだ。既にリニアテクノロジーを買収して、今では、製品系列は品番から旧アナデバか旧リニアテクノロジーかわかるが、営業的には1つの会社になっている。
 組み込みでは今でも現役の、RS232CやRS485のトランシーバは、主要なデバイスがAnalog Devicesブランドになる。部品集約とかされて、今使っているトランシーバが製造中止になったりしたら大変である。

Interface 10月号の特集は「3Dプリンタ&メカ設計入門」:Interface誌でメカ設計とは・・・

 Interface 2021年 10 月号の特集は「3Dプリンタ&メカ設計入門」。3D CADの使い方の話も載っていて、いつもとは違う感じである。だが、組み込みの世界は、電子回路と組み込みソフトだけでは完成しない。クラウド連携よりも、組み込みに近いのがメカ系であることは確かだ。
 2D CADは図面を読み取る技能が必要だったが、3D CADなら、うまく使えれば、モノの形がわかりやすいので、組み込み屋がメカ設計にトライするなら、3D CADの方がいいかもしれない。ちょっと、トライしてみたくなった。
 第2特集は「C/C++でMicroPython拡張」。これは組み込みの話である。「STM32向けを流用して,ラズベリー・パイPicoとRZマイコンで試す」という記事は、自分が開発しているマイコン基板でMicroPythonを動かそうと言う時に役立つだろう。もっと大変なのだと思っていたのだが、この記事の中に「特定のマイコンでMicroPythonの仮想マシン機能を動作させるだけなら半日もあれば実装できる」とある。これも、ちょっとトライしてみたくなった。

Interface誌の特集は「ラズパイのマイコンPico攻略本」:連載記事を休載してまで大特集した力作

 Interface 2021年 8 月号の特集は「ラズパイのマイコンPico攻略本」。通常の連載を休載してまで特集記事に力を入れたという、驚きの特集である。
 中身は、それだけのことはある。マイコンの仕様、開発環境という定番だけでなく、USB機能、FreeRTOSにITRON、TensorFlow、MicroPythonと盛りだくさんである。プログラマブルI/Oという言葉だけではよくわからない機能も、このI/OでUART機能を実装する記事もあり、実際の使い方が理解できる。
 特に驚いたのは64倍オーバサンプリングと1ビットΔΣ変換をソフトウェア実装したというUSBオーディオDACである。基板が配布されるので、実際に試してみることもできる。

HUAWEI社のHarmonyOS:どんどん搭載機器が増えているようだ

 米国の対中政策の一環で、Androidの利用を制限した。HUAWEI社は、その対抗策として、OSを自社開発するという発表があった。発表があったときは、この政策が結果的にはGoogleの市場へ穴を開けることにつながるのでは、と思っていた
 HUAWEIの暗器「HarmonyOS 2」がいよいよ姿を見せるという記事を読むと、どうやら、その通りになりそうだ。このOSが、かなり意欲的な内容になるようだからだ。

Intelの10nm FPGAがようやく量産:アルテラがインテルに買収された意味がやっと出てきた

 Intelの10nm FPGAがようやく量産、ノートPC用MPUと同じプロセスを読んで、やっとか、と思った人は多いだろう。買収されたアルテラからみて、インテルのプロセス技術は製品の魅力につながる技術だったはずである。でも、遅れに遅れてしまった。こんなことなら、インテルに買収されずに、TSMCに製造を任せた方がよかったと思っているかもしれない。