イチから全部作ってみよう(3)MINORIに学べ、全ての悪は要求仕様書から生まれるという題名に、思わず苦笑した。「全ての悪は要求仕様書から生まれる」というのは、本当にその通りである。そもそも要求を書き下すのは、難しい。特に業界の常識とかがあると、その部分は、省略されがちで、それが、あとあと問題になることも多い。
さらに、実際に開発フェーズに入らないと、要求仕様のどこに抜けがあるかがわからないことが多い。このことが、開発上、いろんな問題を発生する。
カテゴリー: 開発業務
社会インフラのITシステムのすごさ
すべてのフェーズでミスが重なった ―全銀ネットとNTTデータ、全銀システム通信障害の詳細を説明という記事は読みごたえがあった。まず、驚いたのは、試験の厳重さである。さすがに、社会のインフラだけあって、ここまで試験しているのか、ということに驚いた。私が経験してきた開発では、こんな厳重な試験はやったことがない。
そして、これだけの試験をしても、問題は起きるということである。
反省事項として、各フェーズで、とれたはずの対策についても、述べられていたが、理屈としてはその通りだが、これだけのことを、現場でやり通すのは、大変だなあ、というのが実感だ。同じ「開発」という言葉を使っていても、その実態の違いを実感した記事だった。
実際にモノをさわらせるトヨタの技術者教育のすごみ
エンジン音から故障部品を見抜け、トヨタ入社1年目の課題を読んで、トヨタの技術者教育のすごみを感じた。エンジンが故障している車両と、正常な車両を用意して、新人技術者に、その故障箇所を特定させるという研修をやっているのである。実際にモノをさわり、観察し、原理原則を考え、自分でやってみる。技術者にとって、最も重要な部分である。ここまでの技術者教育をやっている会社はそれほど多くないと思う。新人時代に、こういう教育を受けることが、どれだけ技術者にとって重要かを考えると、もっともっと、新人教育のやり方を工夫すべきだと思うとともに、どんな技術者に育ってほしいかの現場の考えも重要なのだろうと痛感した。
営業と技術開発との力関係
技術部門は安請け合いするな、営業からの無理筋の依頼は断るべしは、同感する人が多いだろう。社内で、営業の声が一番大きいという会社は多いだろう。技術開発部門は、いつも営業に押し切られ、何か後追いの仕事をする。一方で、技術開発部門として、新しい技術を開発しても、こんなもの、どうやって売るんだといって、否定される。
きっちりと対等の関係を結ぶべきだろう。
商談時のエンジニアが優秀でも・・・
システム開発のソフトハウスが廃業、今後の発注先は大手ITが安心なのかという記事の中で、「提案時に優秀なエンジニアが対応してくれると思っていても、開発がスタートするとその人は体制図に存在しないことがあります。」という文章があり、昔の経験を思い出した。まさに、最初の商談時に出てきたエンジニアが優秀で、このエンジニアに頼めるなら、と思っていたら、実際のプロジェクトマネージャーは、たいしたことがなく、あてが外れたという経験をしたのだ。まあ、商談時のエンジニアがそのまま担当してくれると思い込んだ私が未熟だったのだが。
MSJの開発中止:コンコルドの二の舞は避けれられた・・・
1兆円規模投じた国産ジェット旅客機「MSJ」開発実らずというニュースは、なかなか衝撃である。まあ、あれだけ遅延したプロジェクトである。今さらうまくいかないだろう。それにしても1兆円とはねえ。サンクコストとしては、恐ろしい金額である。とはいえ、サンクコストとして有名なコンコルドの二の舞にならずにすんでよかったというべきなのだろう。
CとC++は違うよなあ、確かに
C/C++からの移行を促すNSAのガイダンス、C++生みの親Stroustrup氏が見解表明という記事の中で、「CとC++を同類視してC/C++と表現している」「多くの人は『C/C++』という架空の言語の話題を持ち出し、C言語側の弱点にばかりスポットを当てて話を進める。」というStroustrup氏の発言があった。確かに、CとC++を同じようにくくるのはよくない。C++がCから派生した言語であることは確かだろうが、今や全く違う言語体系になっている。
Intelともあろうものが半年で断念するとは
IntelのRISC-VコアSoC開発支援プログラム、わずか半年で終了には、少しあきれてしまった。最初にIntel Pathfinder for RISC-Vを知った時には、Intelも面白いことをやるんだなあ、ということで、少し期待していた。まさか半年でやめてしまうとは。
開発テーマを点数評価するのは無理だ
「ゾンビテーマ」を温存しようとしていないかは、前職の研究所時代に経験した。研究所というのは、テーマの評価が難しい。技術で儲かるわけではないので、必ず、その技術が生み出すであろう商品やサーボスを語る必要があるからだ。でも実際には難しい。
ただ、経営層は、その難しいことを、点数評価したがる。私の経験でも、点数で評価しようという試みが何ともなされ、ことごとく、時間が経過すると試み自体が消滅した。
メーカーがソフトウエアで差別化できるか?
CES 2023の展示から見えた韓国サムスンとLGの変化、ハードからソフトへシフトによると、韓国メーカーもソフトへシフトしてきているという。まあ、ハードウエアで特徴が出せなければソフトにシフトするしかない。ただ、メーカーの場合、ソフトの競争は難しい。スマホアプリとかだと、お試し無料で、継続して使うなら有料で、という事が可能だが、ハードウエア上に搭載されたソフトはそうはいかない。ハードウエアを買いたいと思わせるソフトウエアが必要なのだが、どうなんだろう・・・。結構、難しいと思う。