IoTに一括制御端末は必要か?

 前回、IoT応用製品の陥りがちなシーズ指向での話について書いた。Amazonが家電の一括制御端末、スマートホーム促進という記事によれば、AmazonがそのIoT応用製品のハブの位置を狙っているらしい。そのために必要な通信規格Matterも標準化した。さて、どうなんだろう?今現実にIoTとして実用化されているのは、スマホをリモコン代わりにするということだ。その延長線上で考えれば、スマホがハブになるというのが自然だ。でもなあ・・・。一括制御できる端末があれば、いいなあ、とも思うけど、別に、メーカー提供のスマホアプリでもいいような気もする。

ルネサスが米ソフトウエア会社のアルティウムを買収

 半導体、ソフトが主戦場 ルネサスが9000億円で米社買収という記事はびっくりした。アルティウムといえば、基板設計CADの大手である。ここを買収するらしい。何となく、イメージがわかない。ソフトウエア開発ツールの会社を買収するならわかる。今や、ソフトウエア開発ツールの使い勝手こそが重要だからだ。でも、基板設計CAD会社だ。ルネサス専用の基板設計CADとして、無償提供するのだろうか?何となくぴんとこない。

Interface3月号の特集は「ゼロから作るシリアル通信」:組み込み技術者必須の技術記事

 Interface3月号の特集は、ゼロから作るシリアル通信[UART/I2C/SPIをPicoで]。シリアル通信は、組み込みの基本的な通信方式である。とはいえ、UARTをきっちりと解説した教科書は、絶版になっているものが多く、なかなか良い教科書がない。
 本特集では、組み込みで今でも使われるUART/I2C/SPIを、その技術的な基本を解説した上で、PicoのGPIOを使って実際に実装するという特集である。
 組み込み技術者が必ず習得すべき技術である。

Interface 2月号の特集は[ルータ&アナライザ]ネットワークプログラミング2024:とがった特集記事

 Interface 2月号の特集は、ルータ&アナライザ]ネットワークプログラミング2024。プロトコルアナライザをESP32で作る。IPv6-IPv4トランスレータをラズパイで作る。さらには、情報指向ネットワーク技術「ICN」という新しい技術の概要の解説と実際にラズパイ上で実装してみる。
 ネットワーク技術と言っても、今までの特集でありがちな、TCPで通信してみようとかではなく、ちょっと技術的にとがった、本誌らしい特集である。

トランジスタ技術1月号の特集は「新生! Arduino Uno R4 本格派ルネサス版」:一気に32ビットマイコンを採用

 トランジスタ技術1月号の特集は「新生! Arduino Uno R4 本格派ルネサス版」。Arduinoの最新版であるArduino Uno R4のマイコンは、ルネサス社の32ビットマイコンRA4M1である。前バージョンのR3のマイコンが 8 ビット・マイコン ATmega328Pであったことを考えると、大幅な性能改善である。でも、Arduinoなので、従来のArduino Uno R3と互換性が高いらしい。
 本号の特集では、大幅に性能UPしたマイコンRA4M1で何ができるかがよくわかる構成になっている。しかも、Interface1月号の特集記事と同様に、AI生成での組み込みソフトウエアにも挑戦している。なかなか興味深い。

東芝とロームの協業に1300億円の補助金:大丈夫か?

 東芝とローム、EV向けパワー半導体で協業…経産省が最大1300億円補助 というニュースは、少し驚いた。パワー半導体なら、確かに日本勢が活躍できる余地はある。とはいえ、それに1300億円という巨額の補助金を出すというのは、驚きである。補助金を活用して、うまく産業が復活した話って、あまり聞いたことがない。TSMCの誘致だって、本当に、日本の半導体の復活に役に立つのか疑問だ。成果は、補助金を提案した役人の出世だけだった、ということにならないことを祈る。

無線給電技術

 せっかく通信は無線化できても、電源が無線化されなければ、本当の無線化にはならない。IoT機器では、電池で動くものが結構あるが、それでも、いつかは電池交換しなければならない。やはり、本命は無線給電だろう。

 東芝が5.7GHz帯マイクロ波給電システムを改良、5GHz帯Wi-Fiとの共存も可能には、そんな可能性を感じさせてくれる技術である。距離3mで100mW、距離10mで1mWの電力を給電することができた、とあるから、IoT機器くらいなら、これで駆動できるかもしれない。

Interface1月号の特集は「PCやスマホからマイコンI/O[Bluetooth&Wi-Fi]Pico W 」:ChatGPTを活用してラズパイPicoのソフトウエアを作る企画が秀逸

 Interface1月号の特集は、「PCやスマホからマイコンI/O[Bluetooth&Wi-Fi]Pico W 」。ラズパイPicoで、BluetoothやWiFiを使うという特集である。こういうオーソドックスな技術の話の中に、一風変わった特集がある。
 特設2 ChatGPTに相談,1人でPico/Pico W開発、である。ChatGPTを活用して、ラズパイPicoの組み込みソフトウエア開発をやってみる、という企画だ。Pythonあたりなら、学習データもたくさんあって、ChatGPTの活用も可能だろうけど、組み込みソフトウエアでも、可能だとは思わなかった。面白い試みだ。

ロームがラピステクノロジーを吸収合併:がんばって欲しい

 ロームがラピステクノロジーを吸収合併、2024年4月にらしい。100%子会社だったし、ラピステクノロジーの半導体は、ロームの半導体戦略とうまく整合しているように見えたので、それほど不思議ではない。むしろ、ラピステクノロジーという少し変わったブランド名よりもロームの方が商売もしやすいのかもしれない。日本の半導体メーカーとして頑張ってほしい。

ルネサス社の開発環境がVS-Code対応に

 ルネサス社のマイコンの全ラインアップに対応するMicrosoft Visual Studio Code(VS Code)向けの拡張機能を提供によると、「あの」ルネサスが、VS―Codeに対応したらしい。長年、自社の開発環境でやってきたが、そうはいなかい、ということなのだろう。マイコン単体でよりも、マイコンとPCとで何かシステムを作り上げるというようなことが多い。そうなると、開発環境が同じ方が楽である。VS-Codeが使いやすいかどうかは、わからない。個人的には、そんなに良い開発環境とも思えないが、共通化するということだけでも、大きな意味があるようにも思う。