無線給電技術

 せっかく通信は無線化できても、電源が無線化されなければ、本当の無線化にはならない。IoT機器では、電池で動くものが結構あるが、それでも、いつかは電池交換しなければならない。やはり、本命は無線給電だろう。

 東芝が5.7GHz帯マイクロ波給電システムを改良、5GHz帯Wi-Fiとの共存も可能には、そんな可能性を感じさせてくれる技術である。距離3mで100mW、距離10mで1mWの電力を給電することができた、とあるから、IoT機器くらいなら、これで駆動できるかもしれない。

社会インフラのITシステムのすごさ

 すべてのフェーズでミスが重なった ―全銀ネットとNTTデータ⁠⁠、全銀システム通信障害の詳細を説明という記事は読みごたえがあった。まず、驚いたのは、試験の厳重さである。さすがに、社会のインフラだけあって、ここまで試験しているのか、ということに驚いた。私が経験してきた開発では、こんな厳重な試験はやったことがない。
 そして、これだけの試験をしても、問題は起きるということである。
 反省事項として、各フェーズで、とれたはずの対策についても、述べられていたが、理屈としてはその通りだが、これだけのことを、現場でやり通すのは、大変だなあ、というのが実感だ。同じ「開発」という言葉を使っていても、その実態の違いを実感した記事だった。

Interface1月号の特集は「PCやスマホからマイコンI/O[Bluetooth&Wi-Fi]Pico W 」:ChatGPTを活用してラズパイPicoのソフトウエアを作る企画が秀逸

 Interface1月号の特集は、「PCやスマホからマイコンI/O[Bluetooth&Wi-Fi]Pico W 」。ラズパイPicoで、BluetoothやWiFiを使うという特集である。こういうオーソドックスな技術の話の中に、一風変わった特集がある。
 特設2 ChatGPTに相談,1人でPico/Pico W開発、である。ChatGPTを活用して、ラズパイPicoの組み込みソフトウエア開発をやってみる、という企画だ。Pythonあたりなら、学習データもたくさんあって、ChatGPTの活用も可能だろうけど、組み込みソフトウエアでも、可能だとは思わなかった。面白い試みだ。

映画「ナポレオン」を見てきた

 映画ナポレオンを見に行った。ナポレオンというのは、名前だけ知っているが、どんなことをした人なのか、ほとんど知らなかった。パリの凱旋門のお土産屋さんで、ナポレオンのお土産をたくさん売っているのを見て、フランスではナポレオンが人気なんだなあ、と漠然と思っていたのだが、今回の映画を見て、なるほどなあ、と思った。イギリスやドイツと戦って、勝利してきた軍人なので、人気なのも当たり前だ、と感じた。大砲の活用方法など、まさに天才だったのだろう。ナポレオンのお土産で、なぜか大砲の模型が多かった理由が、今回よくわかった。