機龍警察 自爆条項:ライザの過去と現在の事件とが交互に語られる

 少し前に感想を書いた機龍警察シリーズの第2作。現在起こっている新しい事件と、主人公の1人のライザの過去とが交互に語られる。私は、この現在と過去とを交互に語る形式があまり好きではない。読書のリズム感がそがれる感じがするからである。
 だが、この小説に限っては、この交互に語る形式が効果的である。過去が現在とからみ、現在の登場人物とライザとの関係が徐々に明らかになっていく。このことで、現在の事件の背景が明確になり、ライザの過去からくる悲しみがしみ通る。