血管を強くする1分正座:これならできそう

 健康対策は生活習慣にならないと意味がない。そういう意味では、運動は、運動が好きな人にはピッタリだが、そうでない人が健康のためだけにやるのなら必ず破綻する。本書の提案がいいのは、1分間正座すればいいということだ。これくらいなら、正座が好きでなくても続けられる。この程度なので、そんなに期待もしないので、何も効果が感じられなくても続けられる。
 

amazon帝国:同僚が倒れているのに救急車を呼べない職場には勤めたくない-たぶん同じ人間と思ってないんだろうな

 仕事の捉え方、給与水準、待遇、などの面では、いろんなとらえかたがあるだろう。一方的に、amazonという会社は、とは思わない。
 でも、会社の倉庫で人が倒れていて、救急車を呼ぶのに、上位者へ情報を回していって、実際に救急車が来た時には手遅れになるという実態は寒々とする。アルバイトは、携帯電話を持って入れない。でも現場のリーダーは、仕事で携帯電話を持っている。そのリーダーは、救急車をすぐに呼べたはずなのに、権限外ということで、上位者へ連絡する。その上位者も、その上位者へ連絡する。という連絡リレーのあげく、救急車の到着が遅れる。しかも、こういう事態を改めることなく、何度も繰り返し、事態そのものを隠蔽している、という事実だけは許せない。人の命だよ、どうして、そんなことになるんだろう。結局は、上位者は、アルバイトを人とみていないのだろう。少なくとも、こんな会社には勤めたくない。

YS-11:熱い開発の物語

 YS-11という国産機の開発物語である。本当に熱い。技術者達の苦闘がわかる。ここまで頑張ったYS-11は、後継機種を作られることもなく、そのまま歴史に消える。
 技術者達の闘いは本当に熱い。でも、客観的に見て、本当に、旅客機という技術が日本に必要なのか、という気にも
させられる。
 YS-11のような技術を廃れさせた国はバカだと思っていた。この本を読んでも、腹が立つ。でも、今は、冷静に考えると利用技術こそ重要な時代のような気がする。国をあげて、もの作りを応援する時代ではないのかもしれない。
 現在、パイロットが不足している。これは、頑張って養成して欲しい。利用側の人材は重要だ。これを失うわけにはいかない。でも、飛行機そのものはどうなんだろう?海外から買ってきても、たぶん問題ない。全てのものを国産でまかなうなんて不可能だからだ。
 コンピュータのハードウエアよりも、ソフトウエアだ、というのと同じような構造なのかもしれない。

勘定奉行の江戸時代:時代劇では悪役の代表だが

 勘定奉行というと、時代劇では、たいていの場合、賄賂を受けて私服をこやす小役人の代表である。町奉行に関する本は多いが、勘定奉行を大々的にとりあげた一般向けの新書はあまりないので、興味深く読めた。
 幕府の実務の要職だったので、身分でがちがちの江戸時代の中で、実力主義で抜擢される。でも、実力で抜擢ということは、何かあれば、あっさり免職になってしまう。厳しい仕事である。