サラリーマン2.0:題名だけでは内容は想像できないが副題の通りの本である

 週末だけで、世界一周をする。普通は、やろうとは思わない。世界一周してみたいけど、そんな休暇は取れないし、お金もないし、というのが普通のサラリーマンだろう。それをやったのが、サラリーマン2.0ということだ。
 それを実行したことで、著者の世界が広がっていく。でも、今でもサラリーマンを続けている。面白い生き方である。

トラベルコンシェルジュが教える次に行くべき旅の作り方:参考になるところもある

 いろんな場所を題材に、それぞれの担当者が、旅の作り方を書いた本である。ありきたりのガイドブックには出てこないような話が満載である。でも、それが自分にぴったりがどうかは、個々人の旅のスタイルによって異なるであろう。私は、海外旅行右往左往という旅行記を書いているのだが、基本は、有名な観光名所巡りが基本だ。そんな私には、少しハードルが高い。
 ただ、この旅行記には入れていない、台湾旅行については、次回行くときには、本書を参考にしようと思った。

僕はLCCでこんなふうに旅をする:私はLCCには乗れないなあ

 飛行機代をいかに安くするか、ということでいえば、LCCは1つの選択肢である。私はLCCを使ったことはない。でも、一度経験してみようかな、と思って、本書を手に取った。私のように、年に1~2回しか旅行で飛行機に乗らない人間にとっては、本書で紹介されている苦労と、安さをはかりにかけると、LCCには乗れないというのが結論であった。でも、何も知らずに、LCCに手を出さずに済んだのは大きな収穫である。

ヨーロッパ家族旅行奮闘記:いろいろな失敗をしながらもアクティブに旅行する

 誰もが海外旅行できるようになった時代、普通の人の海外旅行記というのは意外に少ない。バックパッカーたたき上げの人たちの話を読んでも、普通の人間はあまり共感しない。本書は、そうした本とは異なり、普通の人の旅行記である。私も、家内と子供2人でイタリア旅行へ行ったことがあるが、共感できる部分が多い。
 パスポートを盗まれたり、ロストバゲージにあったり、と大変な目にあいながらも、何度もヨーロッパ旅行に出かける。それだけの魅力があるのだろう。ところごころにある、旅のヒントも、自身の経験に裏付けられている。ロストバゲージにあった時に、自分のスーツケースの説明をするのは難しいので、写真を撮っておくことがおすすめ、というアドバイスは、次の旅行で実践しようと思った。

本当にお値打ちな海外パックツアーの選び方・楽しみ方:状況に応じた更新がある本

 少し前に感想を書いた本と同じ著者の本である。パックツアーに関するノウハウ本では、今や、第一人者と言えるのではなかろうか。基本は、今まで書かれていたことの焼き直しではあるが、新しい航空路線の変化に対応した内容になっている。こういう本の、基本的な考え方の部分は変化ないが、情報的な部分は変化があり、それについて丁寧に対応されている。
 本書で大きく取り上げられている旅行地のうちの1つは、ハワイは時差が大変で、初心者には意外に難易度が高いというのは、私も実感がある。時差ぼけ対策に飛行機でひたすら寝るというのは、あまり賛成できないが。

 

海外パッケージツアーをもっと楽しむ本:パッケージツアー以外でもヒントが満載

 旅行の情報がネットであふれている時代ではあるが、それでも、ベテランの書いた旅行のノウハウの本は参考になる。
 別のホームページに、私も旅行記を載せているが、大した経験はないので、人に語れるほどのノウハウはない。基本的に、個人旅行を主にしていたが、昨年、スペインへパッケージツアーで参加した。個人旅行と比較して、良い点もあれば、悪い点もある。でも、パッケージツアーであっても、旅のノウハウは必要だと痛感した。
 そのノウハウは、個人旅行でもパッケージツアーでも共通なものと、パッケージツアー特有のものがある。この本では、主としてパッケージツアーのノウハウが語られているのだが、個人旅行でも役に立つノウハウも満載である。
 トロイ遺跡は大したことがなかった、とか、自腹で行った旅行を基に語っているので、率直な書き方になっている。旅行を仕事としている人ではなく、ユーザー視点の内容が参考になる。

世界の鉄道紀行:ここまでして鉄道に乗るのか-驚きの世界鉄道事情

 こんな危険な状況の中でも鉄道に乗るのか、という驚きの鉄道紀行である。私は、鉄道ファンではないので、この気持ちはわからない。でも、そういう人がいるおかげで、世の中にはこんな鉄道があるのだ、ということを知ることができる。
 たとえば、フィリピンには、鉄道に向かって石を投げる習慣があるという。だから、窓には網をつけないと窓ガラスはなくなる。こんな習慣があるとは知らなかった。
 チャレンジの度合いも半端ではない。クーラーのない車内よりも、屋根の上の方が快適なところでは、筆者も屋根の上に上がる。地雷原を走る鉄道にも乗る。復路のことが気にかかりながらも、その日には帰れない鉄道にも乗ってみる。
 ただ、写真がないのが残念だ。少し値段を上げても、写真入りにすべきであった。

気になるガウディ:ガウディ建築の解説書兼旅行案内

 スペイン旅行に行こうかと思っている。ガウディといえばバルセロナの観光のメインである。
 スペイン旅行に行こうと思う人間にとっては、ガウディは、この本の題名の通り、確かに気になる存在である。この本はガウディの人そのものの業績、ガウディ建築の特徴、どこ行けばガウディ建築を見ることができるか、などについてまとめて記載されている。「とんぼの本」らしく綺麗な写真が満載である。

 

地団駄は島根で踏め:語源を訪ねるという誰もやらないであろう旅

 「地団駄は島根で踏め」という題名は本当にひきのある題名である。
 地団駄のような語源を訪ねて実際にそこへ旅する、という旅のルポである。語源を訪ねて旅をするということを思いついた時点で、この本が面白いということは約束されていたようなものである。そして、実際に期待を裏切らない内容になっている。
 訪ねた場所は、何と23箇所。よくもまあ、こんなにあるものだ。少し紹介すると、急がば回れ(滋賀県・草津市)、ごたごた(神奈川県・鎌倉市)、らちがあかない(京都府・京都市)。行くだけでも大変だ。
 語源に関係する場所を実際に訪ねるだけでなく、旅の中で、その語源に関係のあるお土産まで紹介するという親切さである。こうしたちょっとした寄り道が、この本のおもしろさに、さらに花を添えている(花を添える、の語源て何なんだろう?)。