ひとりぼっちを笑うな:ひとりでいることが好きな人に

 私は技術者である。職業柄、ひとりで仕事をすることも多い。というか、もともと、ひとりで黙々と何かをやることが好きだから、技術者という職についたのだとも言える。
 最近の、つながり全盛時代の中で、ひとりで何かをすることが、孤独な人間のすることのように受け止められる風潮がある。そんな中で出てきたこの本である。この本の意味はそこにあるのだろう。内容は、どこまで共感できるかというと、やはり私とは異なるタイプの人である。でも、いろんなタイプの人が、ひとりでいることが好きなのだということを認識させてくれる。

 

オマル:フランス作家による正当派SF

 総面積は地球の5000倍にもおよぶ巨大惑星オマル。そこではヒト族、シレ族、ホドキン族の3種族が暮らしていた。この設定だけで、わくわくしてしまう。正当派の冒険SFである。ちょっと、ハイペリオンを思わせるような展開もあり、一気に読めた。フランスSFといいうことで、手に取る前は少し躊躇したけど、面白い。ただ、結末は、ちょっとあっけない。続編に期待する。

 

シグナル&ノイズ:実例が多く読み物として楽しめる

 ビッグデータと言っても、シグナルとノイズを峻別できなければ、何の役にも立たない。そのことが多くの実例で説明されている。難しい話しは出てこない。読み物として楽しめる。
 そrでいて、データの中から、シグナルを読み取ることの難しさがよくわかる。

 

ダン・ブラウン徹底攻略

 ダン・ブラウンは、ダ・ヴィンチ・コードでベストセラー作家になった。そのダ・ヴィンチ・コードの主人公ロバート・ラングトンが主人公である4つの作品に関する徹底攻略本である。秘密結社、歴史の謎などを秘めた物語が、有名な観光地を舞台に繰り広げられる。
 そこに出てくる秘密結社やキリスト教がらみの話題は、日本人にはあまり馴染みのないものも多い。こうした本があると、欧米の読者には当たり前でありながら、日本人にはピンとこない部分を補完してくれる。

 

フォークの歯はなぜ四本になったか:題名は魅力的なのだが・・・

 フォークの歯は、昔から今のように4本であったわけではない。最初に登場してから、いろいろな変遷を経て今のような形になったのである。フォーク以外にもクリップとか大工道具とか、身近なモノが、どのようにして今の形になったのかを紹介する。
 技術者にとっては、魅力的な題名であり、魅力的な内容である。ただ、読み通すには少し時間がかかる。どうも私の期待する内容とはずれていたようだ。翻訳も少し堅い。
 ただ、類書がないのは確かであり、こうした身近なモノの開発物語もほとんどないので、貴重な本だと思う。