メインテーマは殺人:作者が活躍

 カササギ殺人事件の作者の、新機軸のミステリー。作者がワトソン役という意味では、古典的なのだが、ワトソンではなく、コナンドイルがワトソン役をやるのである。
 つまり、この作品では、作者のホロヴィッツが、その名前で出てくる。しかも、そのホロヴィッツは、アレックスシリーズの作者であり、刑事フォイルのシナリオもやっていたりと、本当のホロヴィッツがやっていることが描かれている。どこまでが本当かわからないという本来の殺人事件の謎意外の謎まであるのだ。
 推理そのものは古典的だが、この趣向が楽しませてくれる。

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