メディアの展開:こういう切り口もあるのか

 本の内容以前に、著者の加藤秀俊という名前が懐かしかった。初めて、著者の本を読んだのは、たぶん今から30年前である。その時、既に有名な著者であった。その人の新刊が今でも出るのか、と思っていたら、何と80歳を超えているようである。
 80歳の人が、ここまで書けるのか、と思うような大作である。600ページの本の中に、いろいろな切り口で、江戸時代の「近代」を切り取っている。引用部分は、少し読むのが難しいし、退屈な部分もあるが、素人でも江戸の「近代」を理解できる内容になっている。