火星の人:確かにベストSFと言うにふさわしい面白さ

 前に書いたSFが読みたい!で海外編のベストSFと紹介されていたのが本書である。
 題名からは、この本の内容は想像できない。火星に一人残された宇宙飛行士のサバイバルの物語、という概要だけでも読む気にはならなかっただろう。ベストSFということで、だまされたと思って読んでみたら、確かにベストSFというにふさわしい内容だった。
 科学の知識、生物学の知識が中途半端ではない。いろいろな困難を、科学知識とユニークな発想で切り抜けていく。SFらしいSFだ。