2017年10月アーカイブ

 ここでいう謎とは、絵画の構成とか色とかいった絵画そのものの謎ではなく、モデルは誰かとか画家の生活は、とかいった雑学的な謎である。なので、絵画を鑑賞するための謎ではなく、へ~、というような謎解きである。でも、そういう雑学が、面白く絵画を鑑賞するための一助となることも確かである。モンクの有名な絵のモデルが実はミイラだったのではないか、とか、面白い話が満載だ。

 最近、老人関係の本を立て続けに出している南伸坊と、80歳を超えてますます怖いものなしの養老孟司との老人対談。別に、ためになる話があるわけではないが、この2人の少し下の世代で、今まさに老人になろうという私にとって、先輩達の気軽な放談という感じで、楽しく読ませていただきました。

 シリーズの第2部の開幕である。前の敵は、人類であった。考え方も違うが、それでも、コミュニケーションが可能であった。今度の敵は、異星人である。どんな種族なのか、さっぱりわからないという状態で、敵陣に乗り込むことになる。
 前のシーズンでは、主人公が、仲間の信頼を得るまでの、主人公と仲間の葛藤を中心に話が進んできた。第2部では、主人公は、仲間の圧倒的信頼を得ている。だが、敵が全く見えないという状態である。同じ登場人物たちなのだが、異なる状況で、また物語が楽しめそうである。ただ、会話文の翻訳が、少し直訳すぎて、どこか臨場感にかけるのが、このシリーズの欠点なのだが、ストーリーの面白さが、この欠点をカバーしている。

 英米のSF関連賞7冠という宣伝文句に惹かれて読んだ。正直なところ、そこまでの作品だろうか?というのが感想である。しかし、面白いSFには違いない。リエンテスや市民といったローマ帝国を彷彿とさせる世界。死人を宇宙船の属躰として活用している。その属躰は、船そのものである。ところが、ある事件で、その属躰が個人になってしまう、という背景で、小説は進む。
 船に属する複数の属躰が全てその船であるというところから生じる、ある出来事を複数のシーンで描写するところなど、わかりにくくなるような状況をも、筆者の筆力でうまく描写する。その筆力は、素晴らしい。
 3部作の第1作ということで、何となくすっきりしない結末であるが、次の作品を読みたくなる作品であることも確かだ。