2015年12月アーカイブ

 以前感想を書いたパーンの竜騎士の4から6で、竪琴師の工舎3部作である。この3部作は、ジュヴナイル版であるため、1から3に比べて1冊あたりの分量は少ない。4と5はメノリ、6はピイマアの物語である。いづれも、2巻と3巻にも出てくる登場人物であり、サイドストーリーとしても楽しめる。昔は、ジュヴナイル版というだけで読まなかったので、この作品は、初めて読む。表紙もいかにもジュヴナイル版で、面白そうには思えない。たぶん、こちらから先に読むと、全く面白くないだろう。だが、サイドストーリーとして読むと面白い。

 

 少し前に感想を書いた機龍警察シリーズの第2作。現在起こっている新しい事件と、主人公の1人のライザの過去とが交互に語られる。私は、この現在と過去とを交互に語る形式があまり好きではない。読書のリズム感がそがれる感じがするからである。
 だが、この小説に限っては、この交互に語る形式が効果的である。過去が現在とからみ、現在の登場人物とライザとの関係が徐々に明らかになっていく。このことで、現在の事件の背景が明確になり、ライザの過去からくる悲しみがしみ通る。

 南伸坊というのは、本当に面白い。まず、歴史上の本人という題名そのものが面白い。どういう意味かは、本を手に取ってみないとわからない。
 歴史上の本人に扮装して、本人になりきって、自らの人生を語るという画期的な歴史探訪の手法である。おおまじめに、扮装いている写真も掲載されているし、あいかわらず文章がうまいので笑えてしまう。
 表紙の写真は、織田信長。人間50年で有名な舞の物まねもうまいらしい。人間以外にも、天狗になったり、シーサーになったりもする。笑えることは確かだ。