2016年12月アーカイブ

 前に感想を書いた本が電車を乗り過ごすほどの面白さだったので、その著者の出世作を読んでみた。胸に弾丸が残ったままの元警察官の私立探偵、という設定はさすがである。でも、一気に読んでしまうというほどの面白さではな  い。謎解きも、少し無理がある。

 家電ごとに、その技術を紹介。ハイテク機器に比べ、技術がクローズアップされることのない家電機器だが、実はいかにすごい技術が駆使されているかがよくわかる。特に炊飯器にかける日本の技術者の情熱は素晴らしい。
 パナソニックに取材して作ったということで、内容がパナソニックびいきになってしまっているのが少し残念。まあ、総合家電メーカーは、日本にほとんど残っていないのでしかたないが。

 電卓の父として有名なシャープの元副社長佐々木さんの活躍を活写した本である。電卓の父としてしか認識していなかったが、実は、技術に対する慧眼だけでなく、多方面に人脈があり、電話1本で会うことが出来るという人間力の人でもあったことを知った。
 そんな彼でも、インテルが考えていた電卓の機能をMPUとメモリーに分割し、ソフトウエアで実現するという方式については、その近くまでいながら、届かなかったという。技術の方向性の見極めの難しさを思う。
 もう一つ心証的なのは、創業者早川とのやりとりである。いくら佐々木が優秀でも、その自由度を許容できるだけの懐の広い創業者がいないと仕事はできない。サラリーマン社長になってからのシャープの凋落がそれを端的に示している。

 ロシア革命前後の、イギリス情報部の闘いを描くノンフィクション。小説ではないので、緊迫したシーンがあってドキドキするということはない。でも、こんなことを本当に実行してきた人間がいるんだという驚きでいっぱいである。

 自己防衛本能を持ったコンピュータが、自分を守るために、人を抹殺するような方向に進化したとき、人類はそのコンピュータの機能を停止させることができるか?これを確認するために、宇宙植民地を使って実験をする。
 20年以上も前に書かれたSFだが、コンピュータが人類を超えるシンギュラリティの可能性が本当になった現在こそ読まれるべきSFであろう。

 2002年刊行の本なので、情報としては古い。でも、この本の中心は、JCBカードを国際カードとして展開するにあたってのJCB社員の奮闘を描いた本なので、最後の方のICカード対応やSUICAとの連携などの話を除いては、今読んでも面白い。
 何もないところから、クレジットカードという信用がすべてのシステムを各国に売り込んでいく。想像を絶する大変さだったであろう。それ克服し、今でも国際カードとして通用しているJCBの基礎を作った人々のバイタリティーに圧倒される。

 進化論に関して、一般に恣意的に使われてしまっている使われ方と、科学者の間での議論の違いなどから、進化論に関するものの見方を語る本。ただ、この語りが、長く、かつ行ったり来たりするので、少し退屈になる。最初の5分の1くらいまでは、さくさく読めるし面白いが、その後を読み進めるのは、少しつらいかもしれない。

 渡部昇一の著書「知的生活の方法」は、私も大学時代に読んで、大きな影響を受けた本である。
 同じく、知的生活の方法に影響を受けたという一条真也との対談である。一条真也の本は読んだことがないが、渡部昇一を本当に尊敬していることがよくわかる。尊敬する人との礼儀正しい対談で、読後感もさわやかだ。

 和田秀樹の本は、同じような内容が多く、何冊か続けて読んでいくと飽きてくる。久しぶりに読んでみたら、また少し違う視点があって面白かった。なるほど、と思える部分も半分くらいある。
 実行に移す前から過度に悲観的になるな、というアドバイスは素直に受け取っておきたい。

 前に感想を書いたパックツアーに関する本が参考になったので、その著者の本職の本を読んでみようかと思って手に取ってみた。
 老後の資金を貯めるために、無理な節約をすることはない、というのが基本的なスタンスであり、うなずける話である。ただ、そういうスタンスなので、節約のためのノウハウとかのように、具体的なことは、重要なこと以外は、 あまり記載されていない。逆にいえば、記載されていることは重要なことである。 
  何が重要なのか、ということを知るための本として読めば、参考になるのではないだろうか?