2016年8月アーカイブ

 前に書いたように、スマイリーが主人公の作品を順に読んでいる。やはり本作品は、スマイリーものの最高傑作ではないかと思う。かなり長い作品で、スマイリーは引退した部外者でありながら、英国情報部の2重スパイ(もぐら)を見つけるという作戦を極秘に引き受ける。
 容疑者が、幹部なので、正式の調査はできない。本部に保存されている記録は、仲間のギラムに盗み出してもらう必要がある。何が起きていたかという事情聴取も相手がどこにいるかを探しながら、独自に進める必要がある。一歩、一歩、証拠を固めながら、真相に迫っていく。
 通勤電車で、終わりの30ページくらいまで来てしまい、そのまま会社へ行かず、喫茶店で残りを一気に読んでしまうはめになった。

 前回に引き続き、ヴェルヌのSFの古典的名作である。地底旅行の感想では、さすがに少し古いかも、という感想を書いたが、本作の感想は、今でも古びていない、である。
 世界最初の原子力潜水艦の名前が、この本の潜水艦の名前からとられたことは有名な話である。この話が、その原子力潜水艦の話だとしても、我々素人は信じてしまうかもしれないくらいの完成度の高さだ。

 ヴェルヌの古典的名作である。40年以上も前に読んだ時は、本当にドキドキしながら読んだ。ヴェルヌの作品はいくつか読んだが、本作が一番面白かったのを覚えてる。その懐かしさで、40年ぶりに読んだのだが、古典的名作であるのは確かだが、さすがに少し古いかな、という感想である。

 ポアロものとしては、それほど有名な作品ではないが、ポアロの推理が楽しめる作品である。あるものごとを、どこから、誰から見るのか、が推理のポイントになっている。いつもの通り、最後の謎解きまでは、内容が把握できないが、謎解きがはじまると、なるほどとなる。

 前作についても感想を書いたスマイリー3部作の3作目である。1作ごとにスマイリーの立場は変わる。今回は、自ら現場へ飛び込み、司令塔として現場に指示し、実際に現場の指揮官として活躍する。活躍といっても、一旦、現場を引退した老人として、だ。
 スマイリーという人物の魅力のすべてを出し切るような形での作品になっている。ストーリーとしては、あまり複雑ではないが、前2作で出てきた魅力的な脇役たちが、「仲間たち」として登場するのも、読みどころである。

 筆者の持論である「経営はスキルではなくセンスである」ということが、経営だけでなく芸論の分野にまで広がって論じられる。本書の面白いところは、あくまで筆者の読書日記である、というところだ。
 だから、持論に入る前に、その本の要所を紹介してくれる。このイントロの部分が抜群に面白いのである。なるほど、そういうことなのか、とわかる。その後で、筆者の持論が爆発し、再びなつほどと思わせてくれる。サービス精神満載である。

 久しぶりに再読した。クリスティーのミステリーは、なぜか再読にたえる作品が多い。その中でも、本作は、何度か読み返すことのできる傑作である。
 ある孤島に、10人の男女が集められるとことから話がはじまる。そして、10人のインディアンの歌と同じ死に方で殺されていく。その中で、くりかえされる人々の葛藤も描かれる。
 トリックは、本当にこんなにうまくいくのという感じなのだが、クリスティーの筆力に押し切られてしまう。

 前に感想を書いたフランスSFの続編である。続編といいながら、舞台が同じだけで、時代は遡ってしまう。シリーズものにありがちな、前作の祖先が出てくることもない。
 大きく3つのストーリーが同時に進行する。その3つとも、主人公はヒト族である。前作は、主人公達の種族に慣れるのに時間がかかったが、本作は、そのあたりのギャップがないため、スムーズに読み進めることができる。が、迫力は前作ほどではない。