ロックイン:何だが暗い話しになるのかと思ったらうまく設定を活かしたSFミステリーになっている

 意識はあるのに体をまるで動かせない「ロックイン」状態の患者は脳にニューラルネットワークを埋め込み、ロボティクス技術と専用オンライン空間の利用しているというのがこのSFの設定。そこで起こった殺人事件。なんだか、暗い話しになりそうなのだが、そうはならないのが、作者の腕である。
 この設定と、主人公が金持ちであるということをうまく活用して、活劇もあるSFミステリーに仕上げている。