宇宙気流:アシモフお得意のミステリじたてのSF

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 古いSFである。一部の貴族が貴重な資源を独占するために原住民に対し圧政を強いている。そんな背景の中で、この構造をゆるがすような話が進行する。
 私が初めて本書を読んだ高校生時代には、主人公が図書館で本を探すと、なぜか借りられない。それが、二度続いて、何かおかしいと逃げ出す、というエピソードに続く逃亡劇をひやひやしながら読んだことを思い出す。今回、再読しても、その面白さは色あせない。
 眉村卓が、この作品が、自作の「消滅の光輪」の発想のヒントとなった、と語っている。「消滅の光輪」を読んだ後で、本書を読み返すと、なるほどなあ、と思う。