海軍士官候補生:ドラマとは違う面白さ

 本書は、「海の男 ホーンブロアー」シリーズの第1巻である。本書の解説によると、このシリーズは日本における鞍馬天狗のようなものらしい。まあ、現在では鞍馬天狗といってもピンとこないので、このたとえが正しいかはわからないが、英国における一種の国民文学の1つのようだ。
 今から30年程前、私が高校生の頃、本シリーズはかなり良い場所に鎮座していた。刊行当時は、それなりに人気のあった本なのだと思う。私も高校生の時に読んだのだが、内容は全く忘れていた。
 別のブログで書いたのだが、本署を原作としたドラマがあって、これが結構面白かった。もう一度、原作を読んで見たいと思って、30年ぶりに再読した。読んでびっくり。ドラマは、本当に原作にほぼ忠実(女性関係を追加していたりする)で、原作を読みながらドラマの俳優(特にペリー艦長)の顔が浮かんでくるほどである。少し内容が古い気もするが、1話1話が短いので気軽に読める。
 もう少しシリーズを読み進めてもいいああ、と思っている。

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