ミステリの最近の記事

 このシリーズも、そろそろマンネリかな、と思っていたら、今度はいきなり放火事件だ。放火事件の捜査が、過去の事件と交差する。新しい事件が、古い事件と交差し、主人公に危機が迫るというのは、いつものパターンだが、放火事件という今までにない事件を持ってきたところが、読ませてくれる。

 前作で、少しパワーダウンしたかな、と思っていたら、本作はよかった。かなり意外な展開で読ませてくれる。謎解きは、ちょっと唐突だが。
 CSIなどのドラマで有名な、指紋検索のAFISは、本作が出版されたころに出てきたんだ、というのは、余計な感想です。

 スティーヴン・キングのミステリーというだけで、面白いに決まっている。そして、その期待がそむかれることはない。
 退職した刑事が、未解決の事件を追う。追われる方も、最初から登場する。そこに、からんでくる人々。なんとなく、展開が見えてしまう部分もあるのだが、さすがに、そういう部分があっても、緊迫感はなくならない。

 連続殺人鬼ゴールトとの死闘に、ついに決着がつく。3巻に渡って繰り広げられた警察との死闘は、ゴールト3部作とでも呼べるほどの、迫力に満ちた話だ。
 ハードボイルドな迫力ではなく、常に自分達を監視し、1歩先を行っている犯人がが迫ってくる恐怖の迫力である。

 シリーズ第4弾。読んでいるうちに、主人公の恋人が爆破事件に巻き込まれて死んだという話が出てくる。エッ?シリーズを読み飛ばしてしまったのか?と思ったのだがそうではない。3巻と4巻の間に起きた事件だったようだ。ふつうは、こういう事件は小説の中で中心的に扱われるだろうと思ったのだが、このシリーズでは、そうではないようだ。
 あくまで中心は事件であり、事件と事件の間に起きた主人公たちのできごとは、背景でしかない。
 それにしても、今回の事件の設定は素晴らしい。死刑執行後に起きた殺人事件で、この死刑囚の指紋が検出される。なんとまあ、である。どう解決するのか、と思ったら、うまくまとめている。さすがの手腕である。

 コーク・オコナーシリーズの第7作目。シリーズ最高傑作という評判らしい。確かに、このシリーズで存在感のあるまじない師メルーの過去の話とか、ひきつけられる内容は多い。でも、このシリーズの特徴の1つである緊迫感が感じられない。私は、前作の方が好きだ。でも、次作が翻訳されれば、きっと読むだろう。

 検屍官シリーズ第2弾。若い女性作家が殺され、その後、連続殺人が続く。連続殺人でひきつけるというのは、前作と同じである。ストーリーの骨格も、なんとなく前作と似ている。
 だが、登場人物の面白さで、読ませてくれる。たとえば、マリーノ刑事。本当にいい味を出している。この人は、いつ寝ているのだろう?とか、主人公の元恋人って、っ主人公はいったい何歳なんだろう、とか。

 現在20巻にもなるシリーズの原点の作品。DNA鑑定が決定的な証拠でなく、自宅からのコンピュータアクセスも電話モデムの時代である。しかし、主人公が検屍官という特殊な職業であるということで、ミステリー小説としての面白さを出している、という意味では、あまり類のない作品なので、今でも面白く読める。

 主人公が魅力的なコーク・シリーズなのだが、本書に限って言えば、主人公のいとこの息子とその友達(14~15歳くらい)が魅力的である。もともと、この著者を知ったのが、前にも感想を書いたありふれた祈りという本であり、その本も、主人公の子供たちが魅力的な本であった。
 たんたんと進む物語に魅了される。

 兄弟と友人からなる銀行強盗団の犯罪小説。周到な計画、沈着な実行力。驚くべきは、これが、実話を基に、しかもその実行犯の兄弟が執筆者の1人として完成された小説であるということである。上下巻で1000ページを超える大作であるにもかかわらず、一気に読ませる。
 名前の登場する人物が極端に少ない。北欧のミステリものにありがちな、名前が混乱して、読んでいる途中で誰が誰だかわからなくなるということもない。実話に基づく、リアリティ。この小説に没入できる要因かもしれない。翻訳も読みやすい。