会社が消えた日:人ごととは思えない物語

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 かつて、SANYOという個性的な会社があった。その会社が消えてしまう。経営観点だけでなく、社員の視点からも、消えてしまったSANYOを描いた物語。
 SANYOというのは、SONYやPanasonicに比べ、安物というイメージとユニークというイメージの入り交じったブランドであった。それは、一人一人は個性的で能力があっても、組織化した仕事の苦手なSANYOという会社の特徴がそのまま製品に出ていたのだということが、この本を読むとよく分かる。高度成長期には、一人一人の個性が業績に結びつく。ところが、不景気になると、組織力が十四になる。SANYOは、失われた10年を生き抜くだけの組織力がなかった。そして、個性はないが、組織力で勝るPanasonicに吸収されてしまう。
 SANYOの良いところは、典型的な大企業で官僚的なPanasonicの幹部社員から見て、異質の存在であったであろうことは想像に難くない。個性的なSANYOブランドを支えてきたキーマン達が、Panasonicを追われることになったり、大組織の中で埋没しまう。その物語をも追っていく。
 サラリーマン読者にとって、人ごととは思えない物語である。

 

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